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メジャー初登板から20年、
野茂英雄が後悔していること。
posted2015/05/08 10:40
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Yasuyuki Kurose
1995年5月2日。カリフォルニア州、キャンドルスティック・パーク。ロサンゼルス・ドジャースの野茂英雄はサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で初登板を迎えた。前年痛めた肩の影響もあり、5回91球でマウンドを下りたため、勝ち負けはつかなかったが、バリー・ボンズらを相手に1安打無失点。村上雅則以来、2人目の日本人メジャーリーガーが誕生した歴史的な日だった――。
あのメジャー登板から20年。渋谷のセルリアンタワー東急ホテルのスイートルームで、Number877号の野茂の表紙の撮影とインタビューは行なわれた。
「緊張はしなかったですけど、僕はドジャースタジアムで先着5万人に配られたバブルヘッド(首振り人形)を持っているぐらい野茂さんが大好きでしたので、その人物が目の前に立っているというのは不思議な感じがしました。そして何より思ったのが『大きい!』ということ(笑)」
そう語るのは今回の撮影を担当したフォトグラファーの黒瀬康之氏。これまで北野武や市川海老蔵などこちらが尻込みしてしまうほどの数々の大物芸能人、そして『Number』でも羽生結弦や長谷部誠ら超一流アスリートを撮ってきた方である(HPはhttp://kuroseyasuyuki.com/)。
「アンジェリーナ・ジョリーさんやショーケンさん以来」
「こんな感じになったのはアンジェリーナ・ジョリーさんやショーケン(萩原健一)さん以来ですかね。でも野茂さんは別格でした。ただ今回の撮影はパネルがあったので、そこがちょっと難しかったです」(同前)
877号の表紙を見て頂ければお分かりになると思うが(「Number877号表紙」=本コラムの写真)、現在の野茂の左後ろに1回目のドジャース時代(1995~1998)のユニホーム姿の本人が写っている。これは合成写真ではなく、縦2m、横3m60cmのパネルを作って部屋に運び込み、その前に立って貰って撮ったのだ。
「もちろん事前に野茂さんに立って頂く位置などは決めていたのですが、実際に現場でお会いしてみると想像以上に大きくて(笑)。時間がない中でその微調整もしなくちゃいけなかったのが少し大変でした」(同前)