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「女性サマサマ!」新日本の勢いが止まらない。
~イケメンレスラーの乱舞を見よ~ 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/04/26 10:30

「女性サマサマ!」新日本の勢いが止まらない。~イケメンレスラーの乱舞を見よ~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

ニュージャパン・カップで優勝し、プレゼンターの前田智徳氏(右)に手を掲げられる飯伏。

 プロレス・ガールの応援席が一段と賑やかになってきた。カープ女子のプロ野球熱に負けぬエキサイトぶり。下手な試合をすれば、個々の選手に「ビシッと決めろ!」と切り口鋭いヤジが飛ぶ。日本のプロレスの歴史は65年。創成期の街頭テレビに群衆が集まった原風景を知る昭和世代には隔世の感がある。

 ここ数年、男子プロレスの試合会場に若い女性客が目立つようになった。新たなカルチャーの誕生だ。ファッションもめいめい個性的で、コンサート会場と見違えるほどの華やかさである。お目当てはイケメンレスラーであり、男性客は地味に映る。'90年代半ばの男の世界、武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也の「闘魂三銃士」時代の情景が嘘だったように見える。

 女性人気の背景には、新日本プロレスの興行面での独り勝ちという特異現象がある。火つけ役は、目立ちたがり屋のエース棚橋弘至。これに噛みついてきたのが中邑真輔で、そして二人の間に新世代の旗手オカダ・カズチカが割って入ってきた。オカダは191cmの長身、スピード感と若さで女性客のハートを射止めた。

DDTと「二重契約」の飯伏幸太もブレークを果たす。

 さらに今年の1月4日に東京ドームで中邑と好ファイトを展開し、ブレイクしたのが飯伏幸太である。181cm、91kgとスマートな風貌で、関連グッズ商品の売上げでは棚橋に迫っているという。独立系のDDT所属選手ながら、一昨年新日本と選手契約を締結し、業界初の「二重契約」選手として話題を呼んだ。人気面のみならず、3月15日の「ニュージャパン・カップ」ではヘビー級で優勝して実績も作り、一躍時の人となった。

 さらに飯伏は4月5日、両国国技館でIWGPヘビー級王者AJスタイルズに初挑戦。AJの必殺技スタイルズクラッシュ(変型の顔面砕き)に敗れ、2冠の夢は潰えたものの、人気は過熱する一方だ。夏のG1クライマックスでの活躍を期待する声はますます多い。

 プロレスラーのメディアへの露出が多くなればなるほど興行力がアップする現状に、「女性サマサマですよ」とニンマリの営業部員。新日本の会場は「信頼と安心感」で売った馬場・全日本の観客席に、さしずめ劇薬を投入したような雰囲気だ。きらめくスターと、美人の多いスタンド席を見上げるにつけ、後期高齢者の胸も躍るのである。

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