開幕直前恒例！ MLBマニア3人の、
新外国人レビュー2015（パ編）。

　さくらのつぼみが膨らみ、ペナントレース開幕も間近に迫ったこの季節。今年も花粉の飛来と共にあの重度のMLBマニア3人による、NPB新外国人選手のトリプルクロスカウンターレビューの時間がやってまいりました。

　お相手は、すっかり御馴染ですね。こちらの御三方になります。

　カリフォルニア州在住、ロサンゼルスの熱狂的なファンにして、メジャーリーグから1A、独立リーグまでと観戦のフィールドが凄まじく広いTomoさん。

　杉並区在住、フィラデルフィア・フィリーズファンにしてメジャーリーグ好事家。ミレッジ好きが高じてヤクルトファンになり、今年は奮発なさってファンクラブのプレミア会員になったというTessyさん。

　そして広島県在住、モントリオール・エクスポズ（現ワシントン・ナショナルズ）と広島東洋カープを愛するベースボール住職のToyoさん。

　今年も完全業界素人専門店。MLBマニア純度1200％でお送りする新外国人選手のぶった斬り。まずは、パ・リーグから参りましょう。

●松坂大輔（福岡ソフトバンクホークス）　投手　推定年俸　3年12億円+出来高

Tessy 「新外国人のレビューに行く前に、9年ぶりに日本に帰ってきた松坂大輔はお二方、どう見ていらっしゃいますか？」

Toyo 「ああ、その昔“ダイスK”と呼ばれた日本人ですねー！　奥さんが美人ですよね。彼のポテンシャルは本当にスゴイ。帰国するタイミングで黒田と比較されていますが、持っている力は大きいですよ。九州でもうまく行くことを期待してます」

Tomo 「ボクは神奈川県出身ですからね。あの'98年夏の甲子園での快投は今も鮮烈に記憶に残っています。大洋ファンということもあるけど、松坂には物語を完結させるため、ソフトバンクじゃなくて、横浜に来て欲しかったなぁ。Tessyさんは？」

Tessy 「スミマセン。昔、『松坂は20勝する！』と週刊誌にコメントしたら公式から『誰だお前は！』と怒られたことがあるのでノーコメントで」

Tomo 「今年来る新外国人だと思ってスタッツを見てみると、去年のモスコーソよりは良さそうだけどメンドーサよりは実績下かなー、ぐらいの成績で寂しく感じてしまいます。昨年は防御率3.89と少し持ち直したようでいて、でも昨年所属したメッツのCiti Fieldは広くてPark Factorから言いますとメジャーで3番目にピッチャー有利な球場でしたから、狭いボストンのフェンウエイとは違って球場に助けられた数字です。

　守備や球場の影響を排除したxFIPが4.54でしたから。松坂はフライボール・ピッチャーですので、その観点で見ますと、外野フェンスが一番高い福岡ドームへの移籍は良い選択だとは思います」

Tessy 「なのに、来た途端にヤフオクドームにラッキーゾーンができちゃうし！」

Toyo 「彼はいいピッチャーですよ。指揮官の命令にイヤとも言わず、黙々と仕事をこなしてきた。ブルペンでの投球数制限もちゃんと守る。もう少しずるいトコがあったらよかったのにねぇ。メジャーに挑戦したとき、この人ほど日本野球のすべてを体現する存在は他にはないと誰もが感じていたはずで、色々うまくいかなかったのは悲しかったですよね」

Tomo 「ええ。ですが、悪い中にも良いデータを見つけました。2015年はZiPSの予測だと松坂はFIP 4.71、K/9 7.50、BB/9 4.59 ぐらい。これは2008年に18勝3敗、防御率2.90と、素晴らしい活躍をした年のFIP 4.64、K/9 8.27、BB/9 5.05と大して変わらない。 松坂の投球自体は変わっていないということですので、十分に西武時代ぐらいはやれそうな気もします。34歳という年齢等を加味して考えても、12勝8敗、防御率3点台半ばぐらいはイケるかも。Tessyさんは？」

Tessy 「松坂は日本の宝。メジャーでいえばロジャー・クレメンスみたいな選手ですからね」

Toyo 「まぁ、いろいろ騒音はあるでしょうが、外野の言うことなど気にせずに、メジャーや日本なんて気にせずに、一人の野球少年として存分に楽しむプレーを期待していますよ。頑張れ！　マツザーカ!!」

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