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鎌倉のトレイルラン騒動を徹底追跡。
ランナーと非ランナー、共存の道は? 

text by

山田洋

山田洋Hiroshi Yamada

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photograph byMami Yamada

posted2014/10/11 10:40

鎌倉のトレイルラン騒動を徹底追跡。ランナーと非ランナー、共存の道は?<Number Web> photograph by Mami Yamada

鎌倉市内の天園ハイキングルートを走るランナー。ハイカーや家族連れでも賑わう(写真はイメージ)。

「Number Do 達人が教える山旅に行こう。」に掲載され、
反響を呼んだ記事『「トレイルランを規制せよ!」鎌倉騒動を徹底追跡』。
鎌倉に住むハイカーから「ランナーを規制してほしい」という
陳情が市議会に提出され、それが採択されたことに端を発したこの騒動。

雑誌発売後も、トレイルランナー有志による協議会発足や
規制派とランナーの話し合いなど、鎌倉ではトレイルランを巡って
様々な動きがありました。それらについて取材を重ねた
「増補完全版」をお届けします。

「トレイルランにペット連れ、宴会にポイ捨て……高尾山で見つけたとんでも実態」(msn産経ニュース、4月27日配信)

 山を走ることはゴミのポイ捨てと一緒? こんな記事が出るほどトレイルランニングへの風当たりは強くなっている。マナー、自然環境への負荷、登山者との共存などが問題として指摘されることが多い。

 国内最大の大会であるウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)でも、コース周辺の環境保護団体から様々な声が上がっており、主催者も対応に追われている。

 現在、日本のトレイルランの競技人口は10万人とも20万人とも言われている。数年前まで1~2万人だったことを考えると急増しているが、まだ1000万人とも言われるランニング人口の1~2%程度。だが、新しいスポーツであるがゆえ、いやがおうにも山で目立ってしまっているのも事実だ。

鎌倉で起こった「トレイルラン規制」騒動。

 今年、それを象徴する事態が鎌倉で起こった。

「トレイルラン規制の条例化についての陳情」が、3月5日の鎌倉市議会本会議において賛成多数で採択されたのだ。

 採択から半年が経った9月26日、鎌倉市役所で「鎌倉トレイル協議会設立会見」という小さな記者会見が開かれた。主要新聞社に加えて地元紙などが揃ったその場で、協議会のメンバーは「トレイルラン=危険、というイメージが先行しており、競技を楽しむ我々自身が声を上げるべきだと思った」と設立の経緯を話した。

 今年春先からの“鎌倉トレラン騒動”を振り返り、法律や条例による規制ではない解決策があるのか、探ってみた。

【次ページ】 問題視された、2つのトレラン大会。

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