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長谷部から清武に継承される主将像。
代表、そして同じクラブで学んだこと。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byGetty Images

posted2014/07/04 11:20

長谷部から清武に継承される主将像。代表、そして同じクラブで学んだこと。<Number Web> photograph by Getty Images

コロンビア戦後の長谷部誠は、あふれる感情を必死で抑えているようだった。翌日の会見、「責任は選手にある」と指揮官をかばった。

 日本代表はブラジルW杯でグループリーグ敗退が決まったあと、普段の試合と同じようにゴール裏にいる日本代表のサポーターの前に挨拶に足を運んだ。

 もしも、そのときの写真や映像を見返す機会があるならば、見返してみて欲しい。キャプテンとしての責任を示すかのように、長谷部誠は他の選手たちよりも一歩前に出てサポーターの方を向いている。スタンドから見て、その右側には他の選手よりも少しだけ前に出た清武弘嗣の姿が確認できるはずだ。まるでバトンを受け取ったかのように。

 6月25日、コロンビアとの試合に敗れた翌日、選手たちはブラジルW杯に臨んだ日本代表として最後の取材に答えていた。その場で、長谷部にこう尋ねる機会があった。ザッケローニ監督からの信頼についてどう感じて、それをどのようにピッチに出そうとしていたのか、と。

 すると、長谷部は「これは話していなかったと思うんですけど……」と言ってから、こんなエピソードを明かした。

「本物のキャプテンは、マルディーニと長谷部だけだ」

「監督に、『もう少し若い選手にキャプテンを任せたほうがいいんじゃないですか』と言いに行ったことがありました。そうしたら、監督には全くそういう気はなかったというか……」

 ザッケローニ監督の答えはこうだった。

「色々なチームで監督をしてきたけど、本物のキャプテンと言えるのは(ACミランで活躍した)マルディーニとお前だけだ」

 長谷部は当時をこう振り返る。

「それを聞いて、そうやって監督に言ってしまったことをちょっと後悔してしまったんですけど(笑)」

【次ページ】 「若手がキャプテンをやるべきと、ずっと思っていた」

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