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なぜDeNAがグリエルを獲得できたか?
池田球団社長が語るキューバ道中記。 

text by

村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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photograph byYOKOHAMA DeNA BAYSTARS

posted2014/06/07 10:30

なぜDeNAがグリエルを獲得できたか?池田球団社長が語るキューバ道中記。<Number Web> photograph by YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

DeNAのユニフォームに袖を通したグリエル選手と、池田球団社長(左)。二軍戦ではすでにホームランを放ち、一軍での活躍が期待される。

ウェールカーム、グーリエル。今日このときー。わかーいボクーらはまっていたのさー♪

ウェールカーム、グーリエル。横浜に響き渡るよ、このーうたーごえー♪

 横浜地方では若いベイスターズファンがそんな歌をうたいながら、キューバの英雄の来日を今か今かと待ち望んでおります。

 世界最強との呼び声も高いキューバ野球の英雄にして至宝。打ってよし、守ってよし、走ってよし、さらに顔も家柄もいいという偉大なるプレイヤー、ユリエスキ・グリエル。

 その彼が、29歳という脂の乗り切った年齢にもかかわらず、横浜DeNAベイスターズに入団するという報道がされたのは今年の5月。以来、横浜の話題は「あのグリエルが来るんだって?」「それは何かの間違いだろう」「グランかグリンかグスマンあたりの類似品だ」「グエムルとかいう朝鮮の怪物だ」「ベイスターズが一本釣りした大物外国人なんて、中身が吸い取られているに決まっている」「どこかに爆弾が絶対にある」「外国人枠が!」「石川キャプテンが!」などと、期待と不安が入り混じる声で溢れた。

 6月。そんな我らの心をさらに煽るように、横浜は町ぐるみでウェルカムムードを盛り上げ、さながら横浜の町は、グリエルがやってくる YAH YAH YAH(←ビートルズの方)。

 だが、なぜ、キューバの至宝が横浜にくることになったのか? 未だよくわからないその真相を、今回のグリエル獲得にあたり交渉の席に着いた横浜DeNAベイスターズ池田純球団社長に聞いた。

「サッカーで言えばメッシかネイマールが来るようなもの」

――この度はキューバからの帰国早々申し訳ありません。グリエル選手獲得について、お伺いしたいことがたくさんありすぎるのですが。

池田球団社長(以下略)「……わかってます。補強するならピッチャーを獲れっていうんですよね(笑)。いや、もう仰る通りなんですが、あのグリエルです。彼を獲得できるチャンスがあるならば、どこの球団も現状のチーム編成という観点を飛び越えてでも獲得を検討する価値があるのではないでしょうか? 彼の獲得が決まって、地元の人が僕に言ってくれました。『もし地元のJリーグクラブにネイマールやメッシが獲得できるチャンスがあったとして、そこでそのクラブが、探しているのはDFです、と言って断ったら、サポーターはみんな怒るよ』と。本当にその通りだなと思います」

――そのくだり、最近のインタビューでも何度か読んだことがあります。やっぱり、チーム状況がアレですと、相当周りから同じことを聞かれているのですね。

「まぁ、4月の成績が成績(7勝18敗、チーム防御率5.30の最下位)でしたから……本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。本当に悔しかったですけど、あの時点ですでにグリエルと交渉していたので、『ファンと横浜の皆さんにもう一度期待してもらうためにも、絶対に決めてみせる!』と発奮材料になったことは確かです」

【次ページ】 「あなたたちが最初に来た球団だ。よく来たね」

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