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<徹底討論、日本の守備を考える> 秋田豊×小島伸幸×福西崇史 「攻め込まれたときこそラインを押し上げろ!」 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/03/24 11:50

<徹底討論、日本の守備を考える> 秋田豊×小島伸幸×福西崇史 「攻め込まれたときこそラインを押し上げろ!」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama
幾度となく揺らされるゴールネット……。
日本の失点が止まらない。この脆さの原因は何か。
W杯の戦いを知るスペシャリストたちが、
各自の視点から守備の現状と改善策を分析する。

――GK、センターバック、ボランチからそれぞれW杯を経験した3人のサッカー解説者の方に集まっていただきました。ザックジャパンが世界の強豪相手に点を取れるようになってきた一方で、守備に関しては無失点に抑えることがなかなかできないでいます。今回は解説者&経験者の2つの目線で、守備にメスを入れていただきたいと思います。

小島   昨年11月のオランダ、ベルギー戦はいい内容だったけど、結局は2点ずつ取られちゃってるんだよね。10月のセルビア、ベラルーシ戦も2試合で3失点でしょ。なかにはつまらない失点もあって、いくらアウェーと言っても「失点ゼロ」を突き詰めようとする意識がちょっと希薄に映るかな。

秋田   確かに失点数はかなり多いんですよね。でもオランダ、ベルギー戦ではボランチのスタメンに山口が入り、相手のチャンスを未然に防ぐフィルターの役割をこなせていた。長谷部と遠藤のコンビより、山口が入ったほうが中盤でのボール奪取率が上がっていた感じだし、彼のフィルターが掛かることで周りもボールを奪えていた。これは大きな改善点だと思うんだけど、ボランチのフクはどう見ていた?

オランダ戦、前から行った時にボランチが少し遅れた。

福西   うまくいっているときはフィルターも掛かるし、良いとは思うんですよね。ただオランダ戦では、前からプレスに行ってもボランチが少し遅れていましたよね。長谷部とのバランスが悪かったりとか……。相手が強豪国になるとそこは見逃さないはず。連係やバランスという部分では、まだ時間が必要かなとも感じましたね。

小島   後ろに対する意識があるのはいいと思うけど、ボランチは前ともうまく絡んでいかなきゃいけないからね。

福西   ボランチは攻撃と守備にかける比重によってメリット、デメリットが出てくるポジション。後ろの押し上げができていれば守備の仕事量が減って攻撃に加われますけど、ディフェンスラインが「上げるの無理やわ」となったら、後ろに比重を置かざるを得ない。そうなると攻撃の手助けができなくなる。そこのバランスが一番難しいし、苦労するところ。その点では後半に出場した遠藤のほうに、僕は一日の長を感じましたね。

小島   具体的に言うと?

【次ページ】 山口、西川の台頭によって競争意識が生まれている。

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