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テストから異常な事態で、
戦力構図に変動の予感。
~波乱のF1、ベッテル準備不足?~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2014/03/14 10:00

テストから異常な事態で、戦力構図に変動の予感。~波乱のF1、ベッテル準備不足?~<Number Web> photograph by Getty Images

待機中のベッテル。最終テスト3日目は全く走れず、自らの手でマシンを押す事もあった。

 '14年シーズンは開幕から変動が起こりそうな予感が漂っている。3月2日にオフ・テストがすべて終了。ニューマシン開発でトラブルが相次ぎ、全チーム総走行距離は昨年から約1万3000km減となった。新パワーユニットは複雑なエネルギー回生システムを装備するだけに実走行でさまざまな問題が発生。「走らぬ実験室」状態という、近年にはなかった異常事態に陥った。

 最終テストにおけるドライバー別タイムは1位F・マッサ(ウイリアムズ)、2位L・ハミルトン(メルセデス)、3位N・ロズベルグ(同)、4位V・ボッタス(ウイリアムズ)、5位F・アロンソ(フェラーリ)、6位S・ペレス(フォースインディア)となった。アロンソのフェラーリ以外はすべてメルセデス・パワー勢が上位を占める。ルノー勢に目を向けると、V4王者S・ベッテルは十分に走れず18位、ケータハムから復帰の小林可夢偉は20位と、準備不足のまま初戦になだれ込む苦しい状況にある。

テストで好成績のメルセデス、ウイリアムズに続くのは?

 例年以上にマシン&パワーユニットの信頼性が最重要ポイントとなる。チーム別走行距離では1位ウイリアムズ、2位フォースインディア、3位ザウバー、4位メルセデス、5位フェラーリ、6位ケータハム。レッドブルは10位に過ぎず、RB10シャシーの内部冷却対策、制御系などを一から見直す方針で、開幕までに時間との勝負を迫られる。

 V4王者がオフでこれほど苦戦を強いられた遠因は、昨年中ずっと'13年マシン開発に集中してきたことが挙げられる。一方、チーム創設以来の大不振に陥った古豪ウイリアムズは、昨年早々から“'14年対策”に着手。エンジンメーカーをルノーからメルセデスに変更したほかにも、新スポンサーの獲得、人材のスカウトなど、ニューFW36を完成させて、テストをリードしてきた。

 この流れからすると、戦力構図はメルセデス、ウイリアムズ、フォースインディア、フェラーリ、マクラーレン、ザウバー……という序列が予想される。先行メルセデス・パワー勢にV4王者が開幕本番でどこまで挽回してくるか。もう一つの見どころは、初戦の完走台数が過去ワーストと並ぶ8台という可能性もあり、ケータハムの小林にも10位入賞が望めることだ。小兵にもチャンスありと言える。

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