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カンプノウの観客減少、
解決策はどこに?
~バルサが抱えるペップの幻影~ 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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posted2014/02/18 06:10

カンプノウの観客減少、解決策はどこに?~バルサが抱えるペップの幻影~<Number Web> photograph by Getty Images

スタンドに空席が多い試合のときは皮肉にもFC BARCELONAの文字が目立ってしまう状態。

 監査法人デロイトが1月に発表したクラブ別収入ランキングで5年連続で2位に入るなど、ビジネス面では成功しているバルセロナだが、意外なところに悩みも抱えている。

 それが、カンプノウの観客数の減少だ。特に今季は顕著で、1月29日の国王杯レバンテ戦では今季最低の2万5551人を記録。9万8787人収容のスタジアムは空席ばかりが目立った。この日は雨、試合開始時刻も22時と遅かったが、それを考慮してもこの数字に、地元ではバルサ人気の低迷も叫ばれている。

 スポルト紙の統計によると、今季の一試合平均観客数は1月末時点で6万6056人と、昨季の7万2649人を6000人以上下回っている。クラブはカンプノウを改修し収容人数を10万5000人に増やす計画を公表したばかりだが、このまま入場者減が続けば6億ユーロ(約900億円)が見込まれる改修に、ソシオの反対は避けられないだろう。

 今季、チームにはネイマールも加入し、メッシ、シャビ、イニエスタ、ピケら人気選手も健在だ。それにもかかわらず、なぜカンプノウ離れが起きているのか。

グアルディオラの発言、雰囲気が人を惹き付けていた。

 理由のひとつに挙げられるのが、元指揮官ペップ・グアルディオラの不在だ。

 近年の観客数の推移を見てみると、グアルディオラが監督に就任して以降数字が右肩上がりに伸びており、彼がバルサを指揮した最後の年に7万5752人でピークに達している。観客数が下降し始めたここ2年は内容的にも低調で、観客数とパフォーマンスの関係は見事に数字に表れている。

 マルティーノ監督は「もっと早い時間に試合がしたい。22時だとハーフタイムに選手が居眠りをしてしまう」と、冗談でかわそうとしたが、スポルト紙のサリナス記者は「カンプノウに人を呼んだのはグアルディオラ。マルティーノでは戻らないだろう」と悲観する。

 グアルディオラはそのサッカーの内容だけでなく、発言や彼が醸し出す独特の雰囲気が多くの人を惹き付け、「固定客」をスタジアムに呼び寄せていた。

 現在のサッカー界のスターであるネイマールですら集客には結びついていない現状を見ると、今のバルサに最も必要とされているのは、ペップのような、人を惹き付けるカリスマなのかもしれない。

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