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白鵬の記録と稀勢の里の
綱取りに沸く初場所。
~話題は満載、人気復権なるか?~ 

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佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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posted2014/01/16 06:10

白鵬の記録と稀勢の里の綱取りに沸く初場所。~話題は満載、人気復権なるか?~<Number Web> photograph by KYODO

「初場所は、その1年の相撲界を占う大事な場所でもあるんですよね。きっと今年の大相撲は面白くなるはずですよ」

 優勝回数27回、今年は大鵬の記録32回にどこまで肉薄できるかが注目される、白鵬が言う。稀勢の里の2度目の綱取りも掛かり、話題満載の2014年初場所が12日、幕を開けた。チケットの売れ行きは、近年稀にみる好調ぶりだ。

「前売りの段階で、初日、7日目、14日目、千秋楽とすでに完売する勢いでした。もちろん稀勢の里効果もあるでしょうが、大相撲人気が盛り返しているのを実感しています」

 そう相撲協会担当者も嬉しい悲鳴を上げるほど。彗星のごとく現れた角界ニューヒーローの遠藤は、昨年の新入幕場所で負った傷も癒え、完全復調の状態で挑む。また、関脇に陥落した琴欧洲は、10勝を挙げて大関復帰を目指すべく背水の陣をしく。そして外国人力士では初めての「幕下付出し15枚目格デビュー」となる、モンゴル出身の逸ノ城。「すでに幕内力士と互角の稽古をしている」と言われるほどの大器でもあり、7戦全勝すれば、史上初となる「1場所での関取昇進」の可能性もある。

「日本国民がみんな、お前の昇進を待ち望んでいる」

 年末、まさかの所属部屋消滅騒動が起こった中で綱取りに挑む稀勢の里。「13勝以上の優勝」が昇進の条件とされているが、その昇進確率はいかに。関係者たちに聞いてみると、その誰もが「80パーセント」と口を揃えた。「序盤戦で取りこぼしがなければ、いけるだろう」と読み、さらに、ある親方はこう分析する。

「前回の綱取りでは、場所前に稽古をし過ぎて調整に失敗したのも昇進を逃した一因。その教訓を活かし、今回は過不足ない稽古で臨んだようだ。思えば大関昇進も、先代師匠急逝の渦中のこと。今回のお家騒動の逆境も、バネになるはず」

 昨年12月の冬巡業では、同じ一門の尾車親方(元琴風)から、こう発破を掛けられた。

「日本国民がみんな、お前の昇進を待ち望んでいる。日本も相撲協会も、その経済効果は計り知れないんだから、頑張っておくれよ」

 稀勢の里は静かに頷いたという。その手に初賜杯を抱いた新横綱が、「2014年 日本の救世主」となり得るか。

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