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トップゴルファーに触れ、己を磨く……。
“アジアンツアー武者修行”の重要性。 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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posted2013/11/07 10:30

トップゴルファーに触れ、己を磨く……。“アジアンツアー武者修行”の重要性。<Number Web> photograph by KYODO

ブリヂストンオープン2日目を「67」で回り首位タイに立った丸山大輔は、最終日には2位に3打差の通算10アンダーで4年ぶりの優勝を飾った。

 スーパールーキー松山英樹が中盤戦までに3勝を挙げ、その圧巻の活躍ぶりばかりがどうにも際立つ2013年の日本男子ツアー。

 だが今季は国内開幕戦・東建ホームメイトカップで、塚田好宣が43歳にして手にした悲願の初勝利がシーズン最初の大きなトピックスだった。そして10月に入ってからは、小林正則が日本オープンでメジャー初優勝。その翌週には丸山大輔がブリヂストンオープンで4年ぶりの優勝を挙げた。

 彼ら3人に共通するのは「アジアンツアー参戦」というキーワードだ。国内ツアーを主戦場としながらも、アジアでの試合にも積極的に出場してきた選手たちの活躍が目立っているのである。

 2月にミャンマーから始まり、中央、東南アジア諸国を中心に各国を回るアジアンツアー。多くの試合の賞金総額は1試合あたり数千万円程度で、日本ツアーのそれには及ばない。常連メンバーも世界的には無名選手ばかり。現在賞金ランクトップ3のキラデク・アフィバーンラト(タイ)、スコット・ヘンド(豪州)、ガガンジート・ブラー(インド)の名前を聞いて顔が思い浮かぶ人は、かなりのゴルフ通だ。

欧米との共催試合で、トーナメントのレベルが上がる。

 日本選手も基本的には国内シードが無く、出場機会を求めて参戦する若手が多い。だが冒頭の選手たちはれっきとしたトッププロ。赤字覚悟の渡航滞在費を投じてまで、大陸に出向く理由は何だろうか。

 国内ツアー通算6勝、そしてアジアンツアー4勝を誇る平塚哲二は、アジアンツアーに参加する価値をこう説明した。

「アジアの選手のレベルは高くなっている。でも本当はアジアンツアーからヨーロッパやアメリカに出た選手たちが戻ってくる共催の試合で、(トーナメント自体の)レベルが上がってるんや」

 年間25試合あるアジアンツアーには他ツアーとの共催試合がある。日本開催のパナソニックオープンもそのひとつだが、最も多いのは欧州ツアーとの連携で、計5試合が組まれている。出場選手は両ツアーから半分ずつ選ばれるため、アジアからレベルの高い欧州ツアーに巣立った選手のほか、欧州、米国を主戦場とするトッププレーヤーが参戦してくる。

「そういう試合ではなかなか上位に行けないから『もう、来んな!』って思うもん」と平塚は苦笑いするのだが、レベルの高いフィールドでしのぎを削ることは大きなモチベーションになり、トッププロとの“差”を知る上でも、貴重な機会だ。

【次ページ】 タイガーやガルシアが登場した、タイでの試合。

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