金トレ!実践編BACK NUMBER

第3回 正しいフォームを理解する part.2 

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川上康介

川上康介Kosuke Kawakami

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posted2010/12/24 06:00

第3回 正しいフォームを理解する part.2<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『Number Do』をきっかけにランニングを始めた人ならば、そろそろ走りも本格化した時期ではないだろうか?

「ツライだけでなかなか距離が伸びない」、「どれだけ走ってもスピードがあがらない」、そんな壁にもぶつかりがちな頃。そこで3回目を迎えた「金トレ!」実践編では、金哲彦コーチの“十八番”ともいえる「体幹ランニング」ができるようになるエクササイズについてレクチャーしてもらった。

「体幹ランニング」と聞くと、腹筋や背筋をみっちり鍛えなきゃならないようなイメージがあるが、大切なのは筋肉に対する意識。準備運動に簡単なエクササイズを加え、普段動きの悪い筋肉が自然と動くように意識するだけで、走りが自分でも驚くほどに変わるのだ。

 え、たったこれだけで!? きっとそんなふうに感じられるはず。百聞は一“走”にしかず。 レッツトライ!

――体幹を目覚めさせる準備運動――

(1) 肩甲骨の動きを滑らかに。

 肩甲骨の動きは、ランニングと密接に繋がっている。走りの推進力を生み出すだけでなく、胸の開きとも連動するので呼吸にも影響があるのだ。この肩甲骨を動かすためのエクササイズは、両足を肩幅に平行に置いた基本姿勢で、両腕を交互に上下に動かすだけ。肘を曲げず、腕を上げたときに耳の横まで来るように。これを30回繰り返すと、肩の動きがかなりスムーズになる。

「肩甲骨を動かす」ということが意識しづらい人は、動画のように誰かに肩甲骨を触ってもらうといいだろう。

(2)脚の前部の筋肉に刺激を。

 脚を肩幅に広げ、両足が平行になるように、そして少し胸を張るという「基本姿勢」からヒザを折り曲げて腰を落とす。

 ヒザが真っすぐ前に出ているかどうかを意識しながら30回。このとき股関節の辺りに両手を添えておくと、筋肉の動きを意識しやすい。一人では真っすぐ動いているかが分かりづらいので、パートナーがいる場合は、両ヒザを持ってもらいリードしてもらうと効果的だ。自分の脚の動きのクセも把握することができる。O脚、X脚の人は要チェック。

【次ページ】 (3)太腿裏~臀部の大きな筋肉を動かす。

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