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ムエタイで被災地に元気を。
ブアカーオが誓う復興支援。
~魔裟斗の宿敵、2年ぶり日本へ~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph byHideki Suzuki

posted2013/09/28 08:00

ムエタイで被災地に元気を。ブアカーオが誓う復興支援。~魔裟斗の宿敵、2年ぶり日本へ~<Number Web> photograph by Hideki Suzuki

2008年の佐藤との対戦でキャリア唯一のKO負けを喫しているブアカーオは、リベンジを誓った。

 10月6日、杜の都・仙台のゼビオアリーナ仙台で「MAX MUAYTHAI JAPAN2013」が開催される。この大会はムエタイの普及を目的に今春タイでスタート。8月には中国でも開催された。海外進出第2弾となる仙台大会の売りは、かつてK-1で魔裟斗のライバルとして活躍したブアカーオ・バンチャメークが2年2カ月ぶりに日本のリングに登場することだろう。

 海外でもムエタイの魅力と強さをアピールし続けるブアカーオはいまやタイの国民的英雄で、現地では人気タレントとしても活動している。今年5月にインラック首相が来日した際にはSPとして行動を共にした。

 もっとも、全てが順風満帆だったわけではない。2012年には所属ジムとの確執が明るみとなり、一時はブアカーオが「引退」を口走るなど事態は泥沼の様相を呈していたが、同年夏ようやくそのトラブルも解決。バンチャメークという新たなリングネームで第2のスタートを切ることになった。

実力者・佐藤嘉洋への雪辱を果たすためにKO勝利を!

 今回対戦するのは屈指の実力者として知られる佐藤嘉洋。過去日本で両者は3度対戦してブアカーオが2勝1敗と勝ち越しているが、「3戦目は僕がKOされているから」と手綱を締め直す。

「佐藤は優れた選手ですし、強いことは認めます。でも、今回は僕にとって久しぶりの日本での試合だし、タイに生中継されるので、母国のファンにいいところを見せたい。今度は僕が佐藤をKOする」

 ファイトだけではない。ブアカーオは被災地にも足を運ぶ計画を立てている。

「ニュースを見て、地震の被害は知っています。当日は被災者の人たちも会場に来ると思うので、ムエタイを通してみんなを元気づけたい。とくに子供たちが明るい未来を描けるように励ましたい」

 かつてスマトラ沖地震によって発生した大津波で母国の湾岸地域が甚大な被害を受けたブアカーオにとって、東日本大震災は他人事ではない。

 我が身のように東北地方の復興支援に取り組もうとするブアカーオの熱意が伝わったのだろう。大会の後援には宮城県や仙台市も名乗りを上げ、地域ぐるみでこの大会を盛り上げようとしている。

 キャッチコピーは、「SEND“AI” FROM THAILAND」だ。

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