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諏訪魔の双肩にかかる、
新生「全日本」の浮沈。
~“最後の3冠王者”が挑む「王道」~ 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/09/08 08:00

諏訪魔の双肩にかかる、新生「全日本」の浮沈。~“最後の3冠王者”が挑む「王道」~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

3冠が誕生した歴史ある会場で2度目の防衛に成功した諏訪魔。名門復活の重責を背負う。

 白石伸生社長新体制となった全日本プロレスは8月9日、団体の看板である3冠ベルト(インターナショナル、PWF、UN各ヘビー級チャンピオンベルト)をジャイアント馬場家に返還すると発表した。新企画の「王道トーナメント」(オープン選手権)開催を9月に予定し、秋の興行に向けてスタートを切る。

 1989年4月、ジャンボ鶴田が、大田区体育館でスタン・ハンセンを破って統一戦を制し、3冠初代王者になってから24年。最後の3冠ヘビー級選手権試合となったのが、8月25日に大田区総合体育館で行なわれた王者・諏訪魔vs.バーニングの荒武者・潮崎豪の一戦だ。

「看板を守るのは俺しかいない」。全日本生え抜きの意地を見せたエース諏訪魔が、「全日本で新しい歴史を作る」と豪語した潮崎に対し、30分過ぎに得意のバックドロップで主導権を握り、最後は渾身のラストライド(超高角度パワーボム)を見舞って35分2秒の熱闘に終止符を打った。時間切れ引き分けに終わった春のチャンピオン・カーニバル公式戦(30分1本勝負)の決着をつけ、諏訪魔が2度目の防衛を飾った。

9・11開幕の「王道トーナメント」でかかる重圧と期待。

 恩師である武藤敬司と決別し、団体分裂の責任を重く受け止める諏訪魔は、「3冠ベルトの最後の大仕事に立ち会えた。本当に幸せな気持ちです」と満面の笑みを見せた。しかし、勝利した瞬間に起った「ゼンニッポン!」のコールに「あれはベルトに対するものであったと思う。次は実力で起したい」と気を引き締め、リーダーとしての再ダッシュを誓った。

 注目の「王道トーナメント 2013オープン選手権」は9月11日、後楽園ホールを皮切りに、同23日の名古屋国際会議場が最終戦となる全8試合だ。これに合わせて10月27日にも、両国国技館での開催が予定されている。王道トーナメント優勝者と諏訪魔の新制定タイトルの王者決定戦となる公算が強い。

 広くオープン参加を呼びかけている今回の王道トーナメント。どんな選手が出場するのか注目が集まるが、人気選手不足は否めない。「彼とは決着ついたとは思っていない」と潮崎の強さを認める諏訪魔。バーニングとの覇権争いの再燃が考えられる。新企画の成功、新生全日本の浮沈は、すべてエース諏訪魔の双肩にかかっている。

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