SCORE CARDBACK NUMBER

緊迫した後半戦に突入。
首位を追う3人の特性は?
~F1覇権争い、ベッテルを討て~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

PROFILE

photograph byAFLO

posted2013/08/23 06:00

(左から)今季中国GPで表彰台に上ったライコネン、アロンソ、ハミルトンが僅差で競る。

(左から)今季中国GPで表彰台に上ったライコネン、アロンソ、ハミルトンが僅差で競る。

 後半戦は、首位S・ベッテルが2位集団をリードしたまま、夏休み明けの第11戦ベルギーGPで始まる。残りは9レース。11月末まで過密日程が続く。

 タイトル争いは4人に絞られた。

 前半10戦で最多4勝のベッテルは序盤から首位を堅持し172点。ハンガリーGPで今季5度目となる2位入賞のK・ライコネンが134点で2位に浮上し、133点のF・アロンソを抜いた。そのハンガリーGPで初勝利をおさめたL・ハミルトンが124点で4位となり、3人が10点差にひしめく。1レースでひっくり返る僅差で緊迫した情況だ。

 V4を目指すベッテルに対抗しうる精鋭3人の持ち味を指摘しよう。

ライコネンの安定感、アロンソの駆け引き、ハミルトンの集中力。

 復帰2年目のライコネンは全戦完走で、新記録の27戦連続入賞中。ミスが無く、トラブルもゼロで、秀逸なタイヤマネージメントが、ロータス・ルノーの長所をレースで活かす。その絶対的なドライビング信頼性によって予選がやや弱いマシンながらも2位集団の先頭に来た。

 アロンソの強さはレースマネージメントにある。スタートダッシュ、オープニングラップのオーバーテイク、中盤のペース駆け引き、終盤のスパート、レースの組み立てが実に巧い。また昨年はペナルティーがゼロだったドライバーで、フェアプレー賞に値する。身体能力やメンタル面で全盛期のM・シューマッハーにも匹敵。フェラーリ・チームを引っ張る熱い心が、「もっと速いマシンを!」と言った発言にこめられている。

 3戦連続、最多4回となるPPを獲得したハミルトンは予選の集中力が光る。序盤は移籍したばかりのメルセデスでセットアップに悩み、同僚ロズベルグに先に勝たれていたが、古巣マクラーレンのテクニカルディレクター、P・ロウが加入してから変わった。彼好みのフロント挙動セッティングが整い、予選ではスライド走法、決勝ではグリップ走法を使い分ける。それがハンガリーGP最大の勝因だ。ベッテルとレッドブルにすれば最速の座を脅かす存在がのし上がってきた。

 後半戦開幕ベルギーGPの注目は、スパで現役最多4勝のライコネンだろう。また9月のイタリアGPは、チーム母国戦にむけてマシン空力特性のアップデートを夏休み前から準備してきたフェラーリとアロンソの反撃が大いに期待される。

関連コラム

ページトップ