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韓国プロ野球で蘇った
門倉健、15年目の絶頂。
~東京ドームで凱旋登板へ~ 

text by

金明昱

金明昱Kim Myung Wook

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photograph byUniphoto Press

posted2010/11/12 06:00

韓国プロ野球で蘇った門倉健、15年目の絶頂。~東京ドームで凱旋登板へ~<Number Web> photograph by Uniphoto Press

韓国で2シーズン以上プレーした日本人は、門倉が初めて

 今季の韓国プロ野球でシリーズを制覇し、11月13日に東京ドームで開催される日韓クラブチャンピオンシップに出場する日本人がいる。かつて中日、近鉄、横浜、巨人でプレーし、昨季から韓国のSKワイバーンズに所属する門倉健だ。

 今年で37歳になる門倉は今、絶頂期を迎えている。今季は14勝7敗で防御率3.22と、15年のプロ野球人生において最高の成績を収めた。開幕戦に先発して勝利投手となり、その後は破竹の勢いで7連勝。4月は月間MVPも獲得した。

 なぜこれほど結果を残せているのか。その理由は大きく2つある。

 一つは門倉の野球に賭ける“覚悟”だ。SKワイバーンズ関係者は、門倉が今年1月の春季キャンプから参加したことにとても驚いていた。外国人選手がキャンプ初日から参加するのは珍しく、今年こそ結果を残すという覚悟を門倉から感じたという。

 もう一つは“学ぶ姿勢”。日本で4回のリーグ優勝を味わった門倉が積み上げてきた実力と経験は、チームメイトの誰もが認めるところだ。それでも、門倉は現状に満足せず、監督の指示に耳を傾け、トレーニングにも真剣に取り組んだ。常に韓国人選手たちの手本となることで、後輩たちからはすぐに“ヒョン(先輩)”と呼ばれ、チームメイトの信頼を勝ち取った。

人気もうなぎ登りで、オールスター投手部門ファン投票2位!

 門倉は韓国メディアへのインタビューでこんなことを語っている。

「金星根(キム・ソングン)監督にフォークボールを新たに学んだことで、成績が良くなった。韓国で新しい野球を学んで、今は本当に野球が楽しい」

 そんな門倉の実力を高く評価するのが、'09年WBC韓国代表エースでSKワイバーンズ同僚の金廣鉉(キム・グァンヒョン)だ。

「僕がケガで登板できなかったとき、頼りになったのが門倉ヒョンでした。リーグ前半戦のMVPです」

 さらに金星根監督も「金廣鉉と門倉の好投が続けば、試合を楽に引っ張っていける」と称賛を惜しまない。2人の言葉から分かるように、すでに門倉はエース級の存在となった。

 好調なのは成績だけではない。人気もうなぎ登りで、それを証明したのが7月のオールスター戦だった。門倉はファン投票の投手部門で2位となり、最終的に監督推薦でメンバーに選ばれ、日本人として初出場を果たした。オールスターでは、アゴに特徴のあるほかの2選手と共に「アゴ3兄弟の長男」と呼ばれてファンとメディアを沸かせていた。

【次ページ】 WBCや五輪での活躍で野球人気に火がついた韓国。

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