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“平成の新怪物”雅山が
土俵で持ち続けたプライド。
~早咲きの元大関、春場所で引退~ 

text by

佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

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photograph byKYODO

posted2013/04/14 08:00

“平成の新怪物”雅山が土俵で持ち続けたプライド。~早咲きの元大関、春場所で引退~<Number Web> photograph by KYODO

引退会見で涙を拭う雅山。この日は鬼嵐を押し倒し、相撲人生最後の一番を白星で締めた。

 春場所千秋楽。万雷の拍手のなか、ひとりの十両力士が土俵を去った。かつて「平成の新怪物」の異名を取った元大関の雅山だ。

 '98年7月、明治大学を3年で中退し、武蔵川部屋(現藤島部屋)から幕下付出デビュー。幕下2場所、十両2場所と、史上初の「4場所連続優勝」の快挙を成し遂げた。重い足腰と圧力のある突き押し相撲を武器に、'00年名古屋場所、わずか2年の最速スピードで大関に駆け上がる。横綱武蔵丸、武双山、出島、そしてこの雅山の昇進で3大関が揃い、和歌乃山、垣添の三役力士も脇を固めた当時の武蔵川部屋は、まさに「春満開」。その勢力を咲き誇らせていたものだった。

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