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2013年も主役はこの3頭。
揃い踏みは見られるのか。
~10月の凱旋門賞までお預け!?~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byKiichi Yamamoto

posted2013/01/12 08:00

最後方から、圧倒的な持続力のロングスパートを見せ、ゴールドシップが有馬記念を圧勝。

最後方から、圧倒的な持続力のロングスパートを見せ、ゴールドシップが有馬記念を圧勝。

 ジャパンカップが終わった時点で、年度代表馬はジェンティルドンナ(牝4歳、栗東・石坂正厩舎)で決まったものと思っていた。牝馬3冠だけではアピール不足だとしても、怪物オルフェーヴル(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)を力でねじ伏せたジャパンカップの強さが際立っていたからだ。

 1月のシンザン記念勝ちから始まって、重賞を6勝。うちGIが4勝で、最後に強豪牡馬をまとめて負かしたのだから、完璧な年だったのではないか。それでもオルフェーヴルの凱旋門賞2着をそれ以上と評価する記者もいるかもしれないし、JCも不利がなければジェンティルドンナに負けなかったと主張する声も聞こえてくる。しかし競馬は、2着には表彰台も用意されない潔い競技。たった1回の頂上対決に敗れたオルフェーヴルには、代表馬の座は我慢してもらうしかない。

 もっとも、この大きな「借り」を作ってしまったからこその現役続行なのだろうから、ジェンティルドンナはその意味でも大きな仕事をしてくれたと思う。

3強が揃って出走するレースはいまのところ不透明。

 しかしながら、ゴールドシップ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)が演じた有馬記念の物凄い勝ち方を見せられては、考え直さざるを得なくなった。この馬の1年間も、2月の共同通信杯から始まって、すべて重賞の5勝。うち、皐月賞、菊花賞、有馬記念と、GIは3つ。特に菊花賞と有馬記念は、マサカリを振り下ろして真っ二つに切り裂くような強さだった。未対戦のジェンティルドンナ、オルフェーヴルと一緒に走ったらどうなのかは想像するよりなく、2012年の競馬でどちらが主役と呼ぶにふさわしいかは記者各々の主観によって異なるものになるのだろう。投票結果が注目される(1月7日に年度代表馬が発表され、ジェンティルドンナが選出された)。

 '13年の競馬も、ジェンティルドンナ、オルフェーヴル、ゴールドシップの3頭が、復調の兆しが見える競馬界を牽引することになる。ただ、3強が揃って出走するレースはいまのところ不透明。もしかしたら10月6日の凱旋門賞(仏、ロンシャン競馬場、芝2400m、GI)までお預けとなるのかもしれず、だとしたらJRAの馬券の売り上げには全く貢献できない事態も心配される。国際化を着実に推進し、馬のレベルも世界水準に達していながら、利益に繋げられない組織のもどかしさも垣間見える。

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