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国内不振で急増する、
日本人格闘家の海外流出。
~UFC JAPANは成功したけれど~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2012/04/06 06:00

国内不振で急増する、日本人格闘家の海外流出。~UFC JAPANは成功したけれど~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

1月8日に堀口恭司と対戦、判定勝利を収めた上田は、ベラトールFCと2年契約を結んだ。

 最近、日本のMMAファイターが続々と海外の大会に参戦している。3月31日には石井慧がブラジルで行なわれたAFC2でソクジュと対戦 (原稿執筆後、試合は直前にキャンセル)。同日シンガポールで行なわれたOne FC3には川尻達也ら4名が参戦した。

 One FCはDREAMと提携中の新興イベント。今年はマレーシア、フィリピン、シンガポールと開催が続くため、今後も日本人選手が大挙して参戦する可能性が高い。他のアジア地区でも日の丸部隊は引く手あまた。韓国や中国で行なわれたMMA大会にも日本人選手が出場した。4月7日には、インドのMMA大会にミノワマンが参戦する。

 本場アメリカにも、どんどん進出している。注目株はUFCに続いてNo.2の座にのし上がったベラトールFCだ。4月20日、クリーブランドで開催のベラトール66では青木真也とエディ・アルバレスの再戦が決定した。'08年12月31日に日本で実現した初対決では、青木が一本勝ちを収めている。にもかかわらず今回は闘いの舞台が対戦相手の地元に近いせいか、現地のオッズはアルバレス有利と出ている。青木の巻き返しはあるのか。

2月26日のUFC JAPANに続くビッグイベント開催の話も聞こえず。

 隣国カナダでは、オンタリオで行なわれる4月6日のベラトール64で開幕するベラトールFCバンタム級トーナメントに、上田将勝と中村“アイアン”浩士が参戦。上田はトラヴィス・マークス、中村はホドリゴ・リマと対戦する。上田は修斗の元世界フェザー級王者。昨年秋には格闘技に専念するため、仕事を辞めた。現在は退職金を取り崩しながら1回戦突破に向けての練習に没頭する毎日だ。

 それにしても、なぜ今年になって海外に目を向ける日本人ファイターが急増しているのか。それは国内のMMAマーケットの不景気と無関係ではあるまい。一昨年の年末の大会を最後に、日本の二大格闘技イベントのひとつであったSRCは活動を休止。もうひとつのDREAMはOne FCをはじめとする海外のMMAイベントとの相互交流に活路を見出そうとしているが、3月下旬の時点で国内大会開催の報は聴こえてこない。

 2月26日のUFC JAPANは成功したが、それに続くビッグイベント開催の話も伝わってこない。山の頂が海外にしかないなら、海外重視の流れも致し方あるまい。国内復興は、いつの日か。

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