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<横浜DeNAベイスターズGM> 高田繁 「最下位脱出のための再生プランを語ろう」
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byKenshu Sannohe
posted2012/02/03 06:00
日本ハムでの手腕を買われ、チームの再建を託された。
最重要課題は“編成哲学”のスタンダードを構築すること。
知略を武器にして、新生ベイスターズの挑戦が始まる。
最重要課題は“編成哲学”のスタンダードを構築すること。
知略を武器にして、新生ベイスターズの挑戦が始まる。
筆者がはじめてGMと話をしたのは、ドジャースのプレスボックスでのことだ。
相手はポール・デポデスタ。そう、映画『マネーボール』でジョナ・ヒル演じる太っちょのGM補佐のモデルとなった人物だ。
「これまでとは違う発想でチームを強くしたいんだ」と語るデポデスタは、当時31歳。その言葉には自信があふれ、自分よりも年下のGMがとても眩しく見えた。
ちなみに実際のデポデスタはとても痩せていて、映画版では太り過ぎにデフォルメされており、というよりもあまりにもオタクっぽい設定だったので、自分の名前が使われるのを拒否した。
それから何人かのGMと話をした。ビリー・ビーン(アスレチックス)にジャック・ズーレンシック(マリナーズ)。いずれも語り口に独特の味わいがあり、メジャーではGM同士が「哲学」の戦争をしていることが手にとるように分かった。
さて、わが国ではどうか。私が日本のプロ野球で物足りないのは、GMの顔が見えないことだ。なにもアメリカを礼賛するわけではないが、そもそも日本ではGM制度が根付いていない。GMというポストを用意している球団も限られているし、その職掌もバラバラだ。日本では監督同士の戦いというイメージが強く、球団の戦略勝負といった面が薄い。