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ソ連時代のフィギュア王国復活へ!
ロシアのソチ五輪金メダルへの道。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2011/11/05 08:01

ソ連時代のフィギュア王国復活へ!ロシアのソチ五輪金メダルへの道。<Number Web> photograph by AFLO

スケートカナダでGPシリーズ初出場初優勝を達成したトゥクタミシェワ。プルシェンコやヤグディンを育てた名指導者ミーシン氏に指導を受けている。次戦はGP第5戦のフランス杯で、村上佳菜子らと対決する

 フィギュアスケートのグランプリシリーズがアメリカ大会で開幕し、2戦目のスケートカナダも10月30日に終了した。

 この2つの大会で、強い印象を残したのが、スケートカナダの女子で優勝したロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワである。

 今年12月に15歳を迎えるトゥクタミシェワは、昨シーズン、ジュニアの舞台で戦っていた。ジュニアグランプリシリーズに2度出場してどちらも優勝、ジュニアグランプリファイナル、世界ジュニア選手権はともに銀メダルの実績をあげている。

 今シーズン、シニアへと舞台を移すと、グランプリのデビュー戦となったカナダで、ショートプログラムでもフリーでも、冒頭でトリプルルッツ―トリプルトウループを成功させたのをはじめ、ミスをしなさそうな安定したジャンプを中心とする滑りを見せる。結果、堂々、優勝を遂げたのである。

トゥクタミシェワの優勝はフィギュア大国復活の号砲か。

 そしてトゥクタミシェワの優勝が強いインパクトをもたらしたのは、14歳そしてグランプリ初出場での初優勝という事実にばかりあるのではない。フィギュアスケート大国ロシアの復活を予感させるものであったことだ。

 ロシアには、やはり今シーズンからシニアデビューを飾る、アデリナ ・ソトニコワという選手がいる。昨シーズン、ジュニアグランプリシリーズに2度出場して2勝、ジュニアグランプリファイナル、世界ジュニア選手権ともに金メダルと、トゥクタミシェワを上回る成績を残している。

 昨シーズン、ジュニアを席巻した2人には、シーズン開幕前から注目が集まっていたが、まず最初に登場したトゥクタミシェワの好成績は、彼女たちの実力を示したものだと言える。

 復活のきざしは、女子にかぎったことではない。男子でも、アルトゥール・ガチンスキーという選手が出てきた。今年4月の世界選手権では17歳で銅メダルを獲得している。

 こうした若手の台頭の背景には、3年後がある。そう、ロシアのソチで開催されるオリンピックである。

【次ページ】 ソ連崩壊とともに強化育成の予算が断たれていた。

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