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トップリーグを席巻する
強豪国からの超大型補強。
~ラグビーW杯の隠れた見所~ 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2011/08/28 08:00

トップリーグを席巻する強豪国からの超大型補強。~ラグビーW杯の隠れた見所~<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

 プロスポーツ選手はエンターテイナーであるべきだと私は思う。辛い思いをしている日本の人々のために何ができるかを考えたら、迷いはなかった」

 8月8日、サントリーへの入団会見を行なったジョージ・スミスは、原発事故の影響に苦しむ日本への移籍について聞かれ、そう答えた。昨季で引退したジョージ・グレーガンの後継者として来日したのは、史上最年少の29歳4日で100キャップに到達、密集で相手ボールをむしり取る『ジャッカル』の職人。110キャップを積み重ねた元豪州代表FLだが、「自分自身まだまだ向上していかなければいけない。日本の選手からも学ぶことは多いと思う」と、静かに抱負を述べた。

「彼のことは、ブランビーズに入ったばかりの19歳の頃から知っていた」。

 土田雅人強化本部長はそう振り返りながら、「当時はシャイだったけど、今は自分の意見をしっかり発言してリーダーシップを取れる。さすが、世界のトップでキャリアを重ねてきたんだね」と唸った。

世界の頂点を競った猛者が、次々と日本を目指す。

 それにしても凄まじい来日ラッシュだ。サントリーはスミスの他に、南アフリカの'07年W杯優勝メンバーのSHフーリー・デュプレア、LO/FLダニー・ロッソウを獲得。さらにNTTドコモに100キャップ目前のFBミルズ・ムリアイナが、ホンダにロドニー・ソーイアロ、ヤマハにジェリー・コリンズとNO8の主将経験者が加わるのをはじめ、リコーにCTBマア・ノヌー、サニックスにLOブラッド・ソーンと、オールブラックスの英雄たちが大挙して加入。世界の頂点を競った猛者が、次々と日本を目指している。

「トップリーグがレベルアップして、それだけ魅力的になったのです」。

 サントリーのエディ・ジョーンズ監督は話す。

「欧州リーグはFW戦とキックが中心で、スーパーラグビーでランニングゲームに馴染んできた選手には物足りない。日本はクイックでスキルフルなランニングゲームが多いのが魅力。私の元には、まだ多くの選手から『サントリーでプレーしたい』という打診が来てます(笑)」

 そこに復興への支援意識、さらに為替相場という要因も加わる。次に来日する大物は誰なのか? 9月9日に開幕するW杯の、隠れた見所かもしれない。

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