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なでしこジャパンが挑む
W杯初優勝への絶対条件。
~6.26開幕直前プレビュー~ 

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河崎三行

河崎三行Sangyo Kawasaki

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posted2011/06/25 08:00

なでしこジャパンが挑むW杯初優勝への絶対条件。~6.26開幕直前プレビュー~<Number Web> photograph by AFLO

5月のアメリカとの親善試合では2連敗。エース澤穂希を中心に更なるまとまりが必要だ

 6月26日に開幕する女子W杯。それに先立って行なわれた日本代表メンバー発表会見で、佐々木則夫監督は「チャンピオンを目指す」と宣言した。北京五輪で4強入りし、FIFAランクは4位。確かに数字の上では、なでしこジャパンには優勝を狙うだけの資格がある。

 だがその実現は容易ではない。グループリーグ初戦の相手ニュージーランドは、大柄な選手が多くロングボールで組み立ててくる、日本の苦手なタイプ。次戦のメキシコは守備こそ脆いが、意外なタイミングでどこからでもシュートを打ってくる恐さがある。そして最終戦で当たるイングランドは、高いレベルで攻守のバランスが取れている好チーム。ことにアタッカー陣には、一対一では止め切れない世界レベルのスピードを持った選手を擁している。つまり、なでしこにとっては難敵揃いの組に振り分けられているのだ。

 それでも、日本は絶対にグループBをトップ通過しなければならない。1位と2位では、決勝トーナメントを勝ち進む上での難易度が大きく異なるからである。

グループBトップ通過がなぜ絶対条件なのか?

 仮に1位通過だった場合、順当に行けば準々決勝でフランスあるいはカナダ、準決勝でブラジル、決勝でアメリカあるいはドイツと対戦する可能性が高い。これといって突出した強みのないフランスや、守備に穴のあるカナダ、一人一人の技術は高いが組織としてあまり機能していないブラジルなら、なでしこの勝機は十分にある。

 しかし2位通過となると、準々決勝で優勝候補でもある開催国ドイツといきなり顔を合わせることが決定的なのだ。主力選手は高齢化しているがその分サッカーを熟知していて、体格でも身体能力でも日本を圧倒している。そして仮にドイツを打ち破ったとしても、準決勝ではおそらく世界女王アメリカが待ち構えている。日本に対しては過去無敗。しかもなでしこの身上であるゾーンディフェンスや、複数の選手が連動した攻撃への対策も抜かりがない。こうした列強を連破できる力は、今の日本にはないだろう。

 日本が優勝するには、当然ながらファイナルにまで駒を進めることが必須となる。とすればまずはグループB1位通過を見据え、大会への入り方に細心の注意を払わなければならない。心身両面でのピーキングが鍵だ。

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