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イチロー、200本安打まであと5本!
偉大なる“通過点”までの道のり。 

text by

渡辺史敏

渡辺史敏Fumitoshi Watanabe

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2009/09/08 06:00

イチロー、200本安打まであと5本!偉大なる“通過点”までの道のり。<Number Web> photograph by Getty Images

 いよいよイチローの、MLB新記録となる9年連続200本安打達成が目前に迫ってきた。ただ今シーズンのイチロー、決して平坦な道を歩んできたというわけではない。

 今年最初にファンの心を捉えたのはなんといっても3月に行われた第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だろう。連覇を狙う侍ジャパンのリーダーとして誰よりも高いモチベーションを抱いてこの大会に臨んだ。

 が、意外にも打撃が不振を極め、快音の聞かれない試合が続いたのである。それでもイチローは集中力を維持し、チームメイトを鼓舞し続けてチームが決勝に進出する原動力となった。

本調子ではなかったが、侍ジャパンを牽引したイチロー。

 そして韓国との決勝戦、この日5打数3安打を記録し調子を取り戻していたイチローは延長10回表の攻撃でセンター前への2点タイムリーヒットを放ち、決勝点をあげる。

 それまでの不調を一挙に獲り戻す活躍は「気持ち良かったですねえ。ほぼ、イキかけました」という試合後のコメントと共に今も我々の心に強く刻み込まれている。

 これで好調を維持したまま開幕に突入するだろう、と誰もが思っていたところにアクシデントは起こった。

 3月30日、オープン戦で体調不良を訴え途中交代。その後胃潰瘍と診断され、自身初の故障者リスト入りし、そのまま開幕を迎えることとなったのである。原因は極度の疲労と見られ、このことがアメリカのファンやメディアでWBC有害論を引き起こす原因の一端にもなったことは記憶に新しい。

 その後周囲の心配をはねのけイチローは順調に快復。4月15日、実戦に復帰するや大記録を達成することになる。この日2安打し、元東映フライヤーズの張本勲氏が持つ通算3085安打という日本最多記録に並んだのだ。さらに翌日には1安打し、日本から来ていた張本氏の前で新記録を達成している。「張本さんの飛行機を延長しなくて良かった。明日帰ると言われていたんで、やらなきゃいけないプレッシャーがあった」とジョークを交え新記録達成の喜びを語ったが、復帰してすぐの快挙には大スターとしての運を感じずにはいられなかった。

WBCの影響を払しょくするかのようにヒット量産態勢へ!

 結局開幕から8試合を欠場したイチローだったが、復帰後は急ピッチで打撃の調子を上げていった。4月を月間打率3割6厘で終えると、5月に入ってさらにヒットを量産、月間打率3割7分7厘を残した。

 しかもその調子はさらに上がっていく。6月3日には自己最高の27試合連続安打を記録、7日には2安打して打率を3割5分6厘に上げ、今シーズン初の打率首位に立ったのである。その後打率についてはツインズのジョー・マウアー捕手と激しい首位争いを展開中なのは皆が知るところだろう。結局6月は108打数44安打で4割7厘という驚異的な数字を残したのである。

<次ページに続く>

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