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ユタを強くした、ウィリアムスの秘密。 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2007/01/11 00:00

 NBA中がアレン・アイバーソンのトレードの噂と憶測の嵐に飲み込まれてしまったかのようなこの頃、嵐とは無縁の世界でひっそりと勝ち続けているチームがある。ユタ・ジャズだ。12月14日現在17勝5敗は、競争が激しいウェスタンカンファレンスでも首位の成績。昨シーズンの成績が5割、あと一歩でプレーオフを逃したチームとしては予想以上の快進撃である。

 好調ジャズを導くのがポイントガード、デロン・ウィリアムス。プロ2年目ながら、落ち着いたボールさばきにはベテランの風格すら漂っている。

 ジャズのポイントガードといえば、2003年に引退するまで19年もの間ジャズを率いた、名ポイントガードのジョン・ストックトンとの比較は避けられない。ウィリアムスもジャズに入ってまず最初に、ヘッドコーチのジェリー・スローンから、「この街の人たちがジョン・ストックトンを忘れることはないだろう。君はジョン・ストックトンになろうとするのではなく、君自身であればいい」とのアドバイスを受けたという。

 「このチームでポイントガードをするプレッシャーは別にない。僕は僕で、次の偉大なポイントガードになるように努力するだけだ」とウィリアムスは言う。

 実際、ウィリアムスはストックトンとはプレースタイルも体格も全く似ていない。“ジャズの先発ポイントガード”という肩書きがなければ、ストックトンと比較されることすらなかっただろう。

 それでも、ジャズのユニフォームを着て、ジャズのオフェンスの中でプレーするウィリアムスを見ていると、不思議とどこかストックトンの面影を感じるのだ。スローン・コーチの影響なのだろうか。それとも、ストックトン&マローン時代と同じ効率のいいジャズ・バスケットボールだからだろうか。

 その答えは意外なところにあった。ウィリアムスはプロ入り直後と昨夏、ストックトンが住むワシントン州スポーケンを訪れ、ストックトンから直々に個人レッスンを受けていたのだ。

 「最高の選手の知恵を借りたかったんだ」とウィリアムスは夏のレッスンを振り返った。

 「彼は自分でやって見せるタイプのコーチ。あとは僕がどこまでできるかだ」

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