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“ファンキーな男”ノアは、
ロッドマン2世となるか。
~シカゴ・ブルズにヒーロー誕生!?~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byNBAE/Getty Images

posted2009/11/30 06:00

“ファンキーな男”ノアは、ロッドマン2世となるか。~シカゴ・ブルズにヒーロー誕生!?~<Number Web> photograph by NBAE/Getty Images

 シカゴの人たちにとって、ジョアキム・ノアの第一印象は強烈だった。2007年、NBAドラフト1巡目9位でシカゴ・ブルズに指名されたノアは、白いシアサッカー生地のスーツに大きな蝶ネクタイという“ファンキーな”(本人談)いでたちで登場。NBAコミッショナー、デビッド・スターンとの記念撮影では、左手でピースサインを作り、歯茎をむき出した笑顔でポーズをとった。そんな彼を見たシカゴ市民は「デニス・ロッドマンのようなヤツがやってきた」と噂した。クレイジーで自由奔放な雰囲気が'90年代後半にブルズ三連覇に貢献したロッドマンを彷彿とさせたのだ。荒削りながらエネルギッシュなところなど、選手としても似ているところがあった。

 とはいえ、プロになって最初の2シーズンはノアにとって楽しいことばかりではなかった。全米連覇を経験した大学時代から一転して負け続き。ストレートな性格が災いしてコーチやベテラン選手と衝突することも度々だった。思うようにプレータイムを得ることもできず、ファンからブーイングされることすらあった。

勝利を呼び込む鮮やかなダンクでヒーローに。

 そんな彼にとって、転機となったプレーがあった。昨季プレイオフの対ボストン第6戦のこと。試合終盤同点の場面で相手エースのポール・ピアスからスティール、速攻ダンクを決めたのだ。このプレーが勝利を呼び込み、シリーズ成績を3勝3敗にもちこんだ。翌7戦に敗れてシーズンは終わったが、ノアのこのプレーは、多くの人に強烈な印象を残した。

「時間にしたら2、3秒のプレーだったのに、今でも多くの人があのプレーの話をしたがるんだ」とノアは言う。

 これで自信をつけた彼は、夏のトレーニングでそれまで不足していた筋力をつけ、一回り成長してチームに戻ってきた。その結果、今季は出場時間も増え、11月10日の対デンバー戦で自己最多の21リバウンドを記録。11月15日現在、リバウンド部門でリーグ首位(12.2本)にいる。

「リバウンドとディフェンスだけは、常に全力で取り組みたい」

 11月7日の対シャーロット戦では得点でも自己最多の21点をあげたが、その試合後にノアは言った。

「毎晩21点をあげるわけではないのはわかっている。でもリバウンドとディフェンスだけは、常に全力で取り組みたい」

 どうだろう。いかにもロッドマンが言いそうなことではないか。

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