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城島健司が五輪で狙うメダルと世界への道。 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byHideki Sugiyama

posted2004/07/15 00:00

城島健司が五輪で狙うメダルと世界への道。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

 金メダルが至上命題の五輪野球代表。捕手が大きなカギを握っているのは間違いない。代表の投手は全て各チームのエース級。彼等を引っ張っていく強面(注ルビ―こわもて)が必要となってくる。この大役を任されたのがダイエーの城島健司だ。城島自身も「全日本の投手陣を引っ張るのは自分しかいない」と自覚は十分である。

 今年はキャンプ中から「オレに頼らず、投球を自由に組み立てる訓練をしてくれ」と言って、ダイエー投手陣に自立を求めていた。斉藤和巳、和田毅、新垣渚といった実質プロ2年目の投手達も、最初のうちこそ戸惑っていたが、今では「自信を持って一番いい球を投げれば抑えられる」(斉藤)と言えるまでになってきた。城島は打つ方でも「ボクがいなくなる8月までに走れるだけ走っていきたい。どんどん打ちまくる」と気合を込めている。捕手ならではの、相手のリードを読んだ打撃は開幕から好調を維持し、現在(6月30日)パ・リーグの本塁打王である。

 ダイエーには選手会長の松中信彦がいる。城島とは認め合いながらも、決して仲のいい方ではない。2人の間のライバル意識は、はたで見ていてもはっきり分かるほどだ。V9時代の巨人は王貞治、長嶋茂雄のONがチームを引っ張っていた。この2人も認め合いながら、一緒に行動することは稀だった。王監督も「負けたくないという緊張感が成績になって表れた」と、ライバル心があったことを認めている。いまのダイエーも城島、松中の間にある緊張感がチームにいい影響を与えているように見える。果たして、リーダーの1人、城島が五輪のために離脱することは、チームにどのような影響を与えるのだろうか。

 城島には五輪にこだわる理由がある。

「FAで声をかけられるような選手になりたいと常に思っていた10年だった。でも、世界というのを視野に入れてもいいと思う。日本のプロ野球がはっきりしないならば……」

 カナダ、キューバが参加するアテネには、メジャーのスカウトもやってくるという。そこで活躍すれば世界への道も開ける。「大輔(松坂・西武)や上原(浩治・巨人)、岩隈(久志・近鉄)に気持ちよく投げてもらうのが役目」と言うが、主役の座も狙っている。元旦には家族で“君が代”を歌った城島。アテネで金メダルと世界への道を掴めるだろうか。

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