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桜の季節にふと想う、プロレス界の人事異動。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byEssei Hara

posted2006/04/06 00:00

桜の季節にふと想う、プロレス界の人事異動。<Number Web> photograph by Essei Hara

 人事異動の春は悲喜交々。新日本を卒業した選手のほとんど(安沢明也を除く10人)が妻帯者であり、苦渋の決断を下した結果、皆フリーになって複数のリングで暴れ始めている。各地から花便りが聞かれるようになり、彼らの前途も果たしてサクラ色なのだろうか。

 バックドロップの名手である後藤達俊(49)の夫人は知る人ぞ知る金星(美人)の元格闘技担当記者である。「お呼びがかかればどこへでも行く!」と反長州の姿勢を貫き、新日本のシリーズ限定試合を決めたあと、2・26ゼロワンMAX、2・28キングスロードの両後楽園大会に参戦、なりふり構わぬ暴れっぷりを見せている。盛りは過ぎたがブロンド・アウトローは健在だ。

 “日本一のデブ”が売りの吉江豊(32)はピンクのマスクマン「Y2P―160kg」となってゼロワンMAXの観客を笑わせ、全日本の3・5後楽園大会にも初参戦。タッグ戦ながら「ピンクのタイツなら俺の方が先だ」と佐々木健介の壮絶な逆水平チョップにいじめられた。

 全日本の“春の本場所”チャンピオン・カーニバルの開幕戦は4月7日の後楽園大会。吉江は武藤敬司の付き人だった縁とG1での実績が買われ、初出場が決まった。しかし、出場メンバーは190cm、140kgの嵐、188cm、125kgの諏訪魔、197cm、140kgのブキャナン、213cm、150kgのマット・モーガンと超大型が揃い、吉江のデブもさほど目立たない。まずは前年の覇者・健介という壁を突破しなければならない。

 他にも左膝靱帯損傷で約1年間長期欠場の長井満也(37)は2・28キングスロードで完全復帰。ゼロワンMAXに殴り込み、AWA世界ヘビー級王者・大谷晋二郎に宣戦、スキンヘッドで凄みを見せる。パンクラス出身の柳澤龍志(33)は、坂口道場の格闘技コーチに就任、フリーランスでリングに立つ模様。筆者が次期エース候補と期待していた大型新鋭・長尾浩志(26)はハッスルのオーデションに合格、方向性が定まった。マイクパフォーマンスの巧者・無我の西村修(34)は米国のインディーズ系で暴れ始め、活躍の場は当分、海外マットだろう。

 団体というバックボーンのなくなったこれらフリーの選手には、くれぐれも怪我や病気には注意してほしい。

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