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あの経営者たちが狙う、格闘技の四角いリング。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph byKoji Fuse

posted2005/07/07 00:00

あの経営者たちが狙う、格闘技の四角いリング。<Number Web> photograph by Koji Fuse

 野球の次は格闘技&プロレス? 『楽天』の三木谷浩史社長が、6月19日、新興立ち技格闘技イベント『R.I.S.E.』のディファ有明大会をリングサイド最前列で観戦した。第8試合終了後にはプレゼンターとしてリングイン。TATSUJI(アイアンアックス)に勝利者賞を手渡した。

 もともと『R.I.S.E.』を特別協賛する人材派遣の大手『フルキャスト』の平野岳史社長と三木谷社長はスポーツ好きという部分で意気投合、フットサルでは一緒に『フルキャスト楽天カップ』という大会を開いている仲だ。今回も平野社長の誘いに応じての来場だったが、幸いにもこの日は好勝負が続出。平野社長によれば、かなり楽しんでいる様子だったという。「本人が面白いと思えば、(楽天が『R.I.S.E.』をサポートすることも)あるかも」(平野社長)

 そういえば、その3日前には『ライブドア』が新プロレス団体『dragon door』との提携を発表したばかり。三木谷社長の場合、まだ視察のレベルだが、この流れは偶然の一致とは思えない。ベンチャー企業の雄たちにとって、四角いリングはそれほど魅力的に映るのだろうか? あるテレビ関係者はYESと声を大にする。

 「今後、インターネットの動画配信が増えていくと、通信と放送との境界線はますます曖昧になっていく。そうなると、どうしても有料配信した時に安定収入が見込めるソフトがほしくなる。そのターゲットが格闘技&プロレスなんですよ」

 興味深いデータがある。過去のPPVで10万強という最多契約件数を記録したのは『Dynamite!!』('02年8月28日)。その数字は未だ破られていない。大晦日に複数の地上波が格闘技のビッグイベントで興行合戦を繰り広げるのも、師走の恒例行事となりつつある。最近では地上波でオンエアされる格闘技の実況中継が、プロ野球中継を視聴率で上回ることも珍しくなくなった。

 野球やサッカーに比べると、比較的安い投資で大きな効果が得られる可能性が高いのも格闘技の大きなメリットだ。今後も才覚と嗅覚に優れた若き経営者たちが、バトル系に参入してくる可能性は高い。新たな資本投下によって、マット界の勢力図は大きく塗り替えられる。

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