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'10年の飛躍が待たれる
注目のホープたち。
~ボクシング界で大注目の4人~ 

text by

前田衷

前田衷Makoto Maeda

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photograph byBOXING BEAT

posted2009/12/28 06:00

'10年の飛躍が待たれる注目のホープたち。~ボクシング界で大注目の4人~<Number Web> photograph by BOXING BEAT

デビューから2戦連続KO勝ちを収めた井岡一翔。12月29日には大阪で国重隆と対戦する

 内藤―亀田戦で少しは盛り上がった日本ボクシング界だが、今後活躍しそうなホープ4人を紹介したい。ライトフライ級の井岡一翔(かずと)、バンタム級の亀田和毅、スーパーフライ級の木村隼人、そしてスーパーライト級の亀海(かめがい)喜寛だ。

 このなかで一歩リードしているのは2階級制覇の元王者・井岡弘樹を叔父に持つ井岡一翔である。この年末にはプロ転向3戦目にして早くも世界ランカーの国重隆と対戦する。これに勝てば、プロ8戦目で世界を制した辰吉、名城の最短記録を更新する可能性も高まる。もともとアマチュアで日本のトップ選手だったが、プロ2戦目、タフでならした松本博志を2回で沈めた試合ではパワー面の向上も印象づけ、評価をぐっと高めた。

リスクを避ける“亀田家方式”は「最終兵器」でも通用する?

「亀田家の最終兵器」の触れ込みで、メキシコでデビューした亀田和毅は、この年代の選手のなかでは群を抜いている。メキシコを拠点に、デビュー以来11戦全勝9KO。今のボクサーの年平均試合数の倍以上のハイペースでリングに上がるのはメキシコの有望新人によくあるが、危険の少ない相手を選んで経験を優先させる“亀田家方式”は変わらない。2階級制覇の長兄・興毅がこれでうまく行ったから、方針を変えるつもりもあるまい。センスの良さと自信はすでに王者級だ。

 ユニークな経歴と潜在能力の高さで注目されるのが、木村隼人だ。日本では17歳にならないとプロのリングに上がれないが、木村は15歳でタイに渡りデビュー。その後も韓国で国内王者になり、日本へ“逆輸入”された。正統派のボクサー型で、15勝10KO1敗。日本と韓国を行き来しながら、飛躍を目指す。

元アマ全日本王者の亀海は「マエストリート(小さな教授)」。

 4人のなかで最もボクシングが完成形に近いのは、日本スーパーライト級1位の亀海喜寛だろう。元アマチュアの全日本王者で、プロ歴4年で14勝12KO。試合のトランクスには「マエストリート(小さな教授)」とプリントされ、頭脳的なボクシングでカウンターを狙う。プロでの成功を念頭に置いて、アマは準強豪校の帝京大、プロは帝拳ジムと、用意周到に飛び込んだ。頭を使うのはリングのなかだけではなさそうだ。

 4人は遠からず大きな分岐点となる重要な試合を迎えるはずだ。来年の今頃、彼らはどこまで出世レースを勝ち上がっているだろうか。

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