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嶺井の台頭で戸柱恭孝の立場は?
DeNAは捕手で流れを変える。

posted2018/04/30 08:00

 
嶺井の台頭で戸柱恭孝の立場は?DeNAは捕手で流れを変える。<Number Web> photograph by Kyodo News

戸柱恭孝はラミレス監督の就任1年目の2016年の開幕戦で、セ・リーグでは巨人・阿部慎之助以来となるルーキーでスタメンマスクをかぶった。

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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Kyodo News

「何としても流れを変えたい。それが自分の役割だと思っているので」

 DeNAの戸柱恭孝は、悔しい思いを胸に秘め、力強くそう語った。

 入団3年目ではあるが、戸柱はルーキーイヤーからほぼレギュラーとしてマスクをかぶってきた。1年目は110試合、2年目は90試合でスターティングメンバーとして名を連ね、キャッチャーとしての立ち振る舞いたるや、ベテラン投手の井納翔一いわく「誰よりもピッチャーを引っ張る力が強い選手」だという。

 だが今季は、過去2年と置かれている立場が若干異なっている。ここまで21試合を消化し(以下データは4月27日現在)、開幕戦こそマスクをかぶったが、スタメンでの出場は5試合に止まっている。

 主な役割は、試合途中に代打で出場しそのままマスクをかぶるか、あるいは投手交代に合わせてダブルスイッチでゲームに入ることが多くなった。

監督「嶺井はポジションを掴みつつある」

 その要因として大きいのが、同僚の嶺井博希の成長だ。勝負強いバッティングとインサイドを突く強気のリードにより、4月7日から15日にかけて続いた8連勝に大きく貢献した。この時期、ラミレス監督は「(嶺井は)与えられたポジションをものにして、自分のポジションを掴みつつある」と語っている。

 難しい立場となり、戸惑いがあると感じられたが、その点について尋ねると戸柱は厳しい表情ながら前向きに語ってくれた。

「確かに最近はゲームの途中から入ることが多くなりましたが、しっかり準備しているのでそこは問題ありません。途中から出場するということは、つまり流れを変える役割があるということですから、そこを全うしたいんです」

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