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MLB最強の小さな巨人アルトゥーベ。
160cm台のレジェンドは過去にも。

posted2017/09/02 09:00

 
MLB最強の小さな巨人アルトゥーベ。160cm台のレジェンドは過去にも。<Number Web> photograph by Getty Images

チームメートと並ぶと小ささが際立つアストロズのアルトゥーベ。この体格でOPS9割台後半をマークすれば、自然と尊敬の念は集まる。

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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 ホゼ・アルトゥーベが、今年も打ちまくっている。2017年8月29日現在、安打数=175本(ア・リーグ1位。2位はエリック・ホズマー)、打率=3割5分6厘(リーグ1位。2位はアビサイール・ガルシア)、出塁率=4割1分5厘(リーグ1位。2位はアーロン・ジャッジ)、長打率=5割6分5厘(リーグ3位。1位はジャッジ)、OPS=9割8分(リーグ2位。1位はジャッジ)、WAR=7.1(リーグ1位。2位はアンドレルトン・シモンズ)という数字は堂々たるものだ。

 もちろん、マイク・トラウトの存在は無視できない。いまのところ規定打席数に届いていないが、残り全試合に先発出場すれば、出塁率や長打率など打撃各部門で上位に顔を出す可能性がある。ただ、アルトゥーベが「4年連続200本安打」を記録し、「3度目の首位打者」を獲得する妨げにはならないはずだ。

MLBで大活躍した160cm台の選手は、かなりいる。

 ところで――。

 以前も触れたが、アルトゥーベの身長は5フィート6インチ(167.5cm)だ(実際は165cmともいわれる)。現役のスターで、これほど背の低い選手はほかにいない。小柄だなと感じさせるダスティン・ペドロイア、ムーキー・ベッツ、ホゼ・ラミレス、青木宣親らが175cmだから、アルトゥーベとはだいぶ差がある(松井稼頭央も178cmあった)。投手で一番小さいマーカス・ストローマンでも173cmと、5cm以上背が高い。

 では、昔はどうだったのだろうか。

 最初に頭に浮かぶのは、1910年代から23年間も現役を張りつづけた名遊撃手のラビット・マランヴィルだ。身長165cmのマランヴィルは、43歳で引退するまでに2605本の安打を積み重ねた。実働23年という数字も、ピート・ローズ('86年に実働24年を記録)に抜かれるまでは史上最長だった。

 '20年代から'30年代にかけては、ジョー・スーウェル(167.5cm)がいた。この人は、ワールドシリーズに縁があった。新人の年(1920年)にインディアンスで、引退1年前('32年)にヤンキースで、ともに世界一を経験しているのだ。

【次ページ】 連続MVPのモーガン、打撃タイトルを獲ったパケット。

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