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“練習しない”ムネリンから後輩へ。
「真剣に野球で遊ぼうよ、フフフ」

posted2017/07/05 07:00

 
“練習しない”ムネリンから後輩へ。「真剣に野球で遊ぼうよ、フフフ」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

過酷なアメリカ生活を経験した川崎の存在は、今宮健太、上林誠知、福田秀平など若手選手への刺激となっている。

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph by

Hideki Sugiyama

 恋ダンスならぬ、それは「宗ダンス」だ。

 試合前のグラウンドで川崎宗則は踊る。

 ヤフオクドームではホークスのシートノックが始まると、球団歌『いざゆけ若鷹軍団』が大音量で流される。守備位置に就いた川崎はボールが来ない間を窺いながら、そのミュージックに合わせて両手を高く上げて右に左に動かしたり、下半身も軽快にステップを踏んだりする。

 テレビ中継では映らない時間だ。ちょっと早めに球場に来たファンだけが楽しめる隠れた見どころなのだ。

 川崎は海の向こうでもしばしばダンスを披露して、数多のメジャーリーガーや現地ファンの大爆笑をかっさらった。実はその原点である。以前にホークスにいた頃から宗ダンスはあった。これもまた6年ぶりの復活なのだ。

「もともとのキッカケは三塁側の内野席で踊ってるオバちゃんがいてね。それを真似したんだ。僕にとってはウォーミングアップみたいなものさ」

ある日の試合前、踊らないどころかノックも受けず。

 ただ、以前に比べると最近は少しレアになっている。

 ある日の試合前、川崎は踊らなかった。というよりもシートノックの場に姿がなかったのだ。記者席に掲示されたスタメン表には「1番セカンド」で名前があったはずなのに。まさか突然のアクシデントで欠場か……。

 そんな心配をよそに何食わぬ顔で試合にはきちんと出場してきた。

【次ページ】 今の川崎には「日本球界の常識」は当てはまらない。

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