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初仕事は「王様トッティへの引導」。
逆境ローマをモンチ新SDが変える!

posted2017/05/07 11:30

 
初仕事は「王様トッティへの引導」。逆境ローマをモンチ新SDが変える!<Number Web> photograph by AFLO

ローマダービーで醜態をさらしたトッティ。かつてゼロトップで一世を風靡したスパレッティ監督の再登板後、出番を減らしている。

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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AFLO

 ASローマの主将トッティが引退する。

“王様”へ引導を渡したのは、新たにクラブのSD(スポーツ・ディレクター)に就任したラモン・ロドリゲス・ベルデホ、通称“モンチ”だ。

 3日の就任会見で、今季終了後に契約が切れる主将の処遇を問われた新SDは、淀みなく答えた。

「クラブとトッティの間に交わされている合意には、今年が現役選手として最後のシーズンになるということが書かれてある。引退した後、彼には私の傍らにいてもらって、“ローマとは何たるか”を理解するためのアドバイザーになってほしい」

 先月30日のローマ・ダービーの後、これが最後のダービーかと問われた主将は「俺自身が引退を口にしたわけじゃない」と強がったが、パロッタ会長とニックネームで呼び合うほど信任を得ているモンチが来季の戦力構想外だと明言したことで、トッティの引退は決定的になった。

 EL3連覇などセビージャで勝ち取った華々しい実績を引っさげてモンチは着任した。タレントを発掘し高値売却で利益を生み出す敏腕SDとして今や欧州No.1の呼び声も高い彼は、本気でローマの大改革を始めるつもりだ。

モンチ「(今季のローマには)高いポテンシャルがある」

 今季のセリエAも4節を残すばかりとなった今、ローマは2位につけている。

 このままシーズンを終えれば、来季チャンピオンズリーグ(CL)の直接出場権を得ることができるが、勝ち点1差で追いすがる3位ナポリとは最終節まで接戦になる可能性が高い。

 今季のローマは、新SDモンチが「高いポテンシャルがある」と指摘した通り、攻守のバランスに優れた好チームだった。

 34節終了時点での総得点75は、首位ユベントス(同70)を上回り、アシストパスの総数はリーグトップの152本を数える。

 FWジェコが25ゴールを挙げて得点王レースの先頭を走るだけでなく、FWサラーらと組む攻撃陣は86年ぶりにクラブの最多得点記録を塗り替える勢いだ。

【次ページ】 欧州トップクラスのユベントスにも対抗できる守備陣。

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