柳田や大谷の影響でアッパースイングが増加？

　手束は打席に立ったときの姿・形が中村剛也（西武）にそっくりで少し笑える。異なるのは中村がレベルスイングなのに対し、手束は浅いダウンスイングでボールをとらえる。3回戦の盛岡大付戦では、8回に108キロの変化球をあわやバックスクリーンへのホームランかという特大の二塁打にして驚かされた。

　田城がドラフト3～5位くらいの候補で、手束は脚力が物足りないので今年は見送られるかもしれないが、大学を経てからのプロ入りなら十分考えられる。

　こうして考えると、甲子園に出場している今年の野手はなかなかの粒揃いで、昨年までの選手と比較すると、初球ヒッティングや下からバットをしゃくり上げる選手が増えている。プロ野球で活躍する柳田悠岐（ソフトバンク）や大谷翔平（日本ハム）の影響だと思うが、ダウンスイングを是とし、アッパースイングを非とするスカウトならば、「今年は野手がいない」とコメントしたくなるのも当然だろう。