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スウェーデンに歯が立たない現実。
なでしこ、世界一への遥かな距離。

posted2016/07/29 11:40

 
スウェーデンに歯が立たない現実。なでしこ、世界一への遥かな距離。<Number Web> photograph by AFLO

スウェーデン戦でのスタメン。後列左から熊谷紗希、阪口夢穂、川村優理、宇津木瑠美、山下杏也加、永里優季。前列左から、村松智子、増矢理花、中里優、佐々木繭、有吉佐織。

text by

日々野真理

日々野真理Mari Hibino

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AFLO

 悔しい思いとともに帰国したなでしこジャパン。

 2016年4月から高倉麻子監督による新体制となり、6月のアメリカ遠征に続いて、7月にも10日間のスウェーデン遠征を行った。

 今回のスウェーデン遠征では、五輪出場を控えたスウェーデン代表との試合と、スウェーデンの地元クラブチームとの2試合が組まれていた。21日に行われたスウェーデン代表戦は0-3の敗戦。24日に行われた2戦目、クリシャンスタッドDFFとの試合は2-0で勝利している。

「すべてにおいて足りない」(高倉監督)

 今回の遠征では、熊谷紗希をボランチ起用するなど、選手個々のポジション、システムなど、アメリカ遠征同様、様々なチャレンジをしていた高倉監督。

「(スウェーデン戦は)いろいろ試した中で、思ったようにはいかなかった。非常に悔しいです。すべてにおいてまだまだ足りないとわかったことが、せめてもの収穫と考えたい。現実的に、スウェーデンは以前よりも強くなっていると感じました。ただ、0-3で負けたという、そこが自分たちの現在地。納得いかない今回の結果だけれど、今いる場所を再確認しました。“(世界の)タイトル”なんて言っていても口だけになってしまうので、ここからみんなでがんばっていこうと思っています」と、スウェーデン戦を振り返った。

「本当にがんばっていかないと」と口にした際の言葉の強さ、その表情がその悔しさを物語っていた。

なでしこジャパンの目標は、あくまでも世界の頂点。

 なでしこジャパンが目指しているのは、あくまでも再び世界の頂点に立つこと。世界のトップと互角に戦うということだ。

「対アメリカ、ドイツ、フランスなど、世界のトップとやってどうかというところを基準に考えていかないといけない」と、永里優季。あくまでもそのレベルを追求することを忘れてはいない。

 だからこそ、今は苦しみの最中にいる。

【次ページ】 「あれほどの“負け”は久々に味わいました」

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