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伊東、里崎も獲得していない月間MVP。
ロッテ田村、4年目の急成長の秘密。

posted2016/07/27 07:00

 
伊東、里崎も獲得していない月間MVP。ロッテ田村、4年目の急成長の秘密。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

規定打席に達した打撃だけでなく、田村は安定したディフェンス面でも扇の要としてチームを支えている。

text by

永田遼太郎

永田遼太郎Ryotaro Nagata

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NIKKAN SPORTS

 7月の初めのことだ。

 千葉ロッテ・田村龍弘に、彼が打席登場時に使用している「名探偵コナン」のメインテーマについて話を向けると、こんなことを返してきた。

「登場曲をまた変えようかなと思っているんですけどね。ちょっと流れを変えたいので……」

 流れを変える?

 それを聞いて一瞬、突っ込みを入れたい衝動が芽生えた。

 先月、田村は22試合に出場して80打数32安打、13打点、打率4割をマークして自身初の月間MVPを受賞したばかりだ。

 なぜ、そんな良い流れを今、変える必要があるのか。さらに彼の言葉に耳を傾けると、その理由をこう説明した。

「月ごとにしっかりと流れを変えて頑張ろうと……」

「6月は6月で、月ごとにしっかり切り替えないといけないと思っているんで。この世界、ずっといい流れなんて来るわけないし、絶対に悪い流れも来るわけですから、それならば月ごとにしっかりと流れを変えて、7月は7月でまた頑張ろうと思った方がね。そこでモチベーションとかも変わってくるし、他の人からしたら大したことではないかもしれないですけど、ちょっと変えたら良くなることもあるんで……」

 今年5月で22歳。

 進学をしていればまだ大学4年生の年である。

 これまでも彼と話をすると、随分と大人な考え方をするもんだなと感心することがしばしばあった。今回の発言もそうだ。

 同期には大谷翔平(北海道日本ハム)、藤浪晋太郎、北條史也(ともに阪神)がいる。言わずと知れた野球界の次代を担う“黄金世代”。変にルーティンに固執しない考えからも、これからますます進化する。そんな予感が漂う。

【次ページ】 42年間の歴史で捕手の月間MVPはわずか11人だけ。

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