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工藤監督も思わず「速ぇー!」。
ホークスの先発5枠目は千賀滉大に。
posted2016/03/15 11:00
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
NIKKAN SPORTS
ホークスの松坂大輔が16日、約1年ぶりに1軍のマウンドに立つ予定だ。
かつてのホームグラウンドの西武プリンスドームで、古巣のライオンズとのオープン戦に先発する。
昨年8月の右肩手術から順調な回復を見せている。今年2月の宮崎キャンプでのブルペン投球を見る限り昨年悪評だった投球フォームも、まだ完ぺきではないが随分と改善されているように映った。
全盛期の投球とまでいかなくとも、もともと巧みな投球術を持っており、多彩な変化球も操れる。3月3日にはファームの試合(韓国・斗山戦)で288日ぶりに実戦登板し、最速141キロながら2回を打者6人で抑えるパーフェクト投球を見せた。現段階では年間通しての活躍は確証出来ないものの短期間であれば一定の結果を残すだろう。
だが、ホークスの開幕ローテーションに、松坂の名前が入ることはない。
工藤公康監督はキャンプ終盤にその意向を明かしている。そのうえで「怪我をした選手だし、余裕を持って長めに見てあげたい」と考慮した発言もしている。
先発は5人で足りる。残り1枠は……。
開幕投手は攝津正。自身のもつ球団記録を5年連続に更新することになる。そして昨季9勝無敗のバンデンハーク、昨年13勝でチームの勝ち頭となった武田翔太の順番だ。2カード目の今月29日の本拠地開幕戦は、メジャーから復帰した和田毅の予定になっている。
日程の都合上、開幕から約1カ月の間、ホークスの先発投手は5人で足りる。
最後の1枠、30日のライオンズ戦(ヤフオクドーム)の先発を勝ち取るのは、千賀滉大であることが濃厚だ。
プロ6年目の23歳。
'10年育成ドラフト4位入団からめきめきと頭角を現して、2年目に支配下登録された。その翌年の'13年にはオールスター出場も果たした有望右腕だ。