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澤穂希が岩渕真奈に託した2つの事。
「10番はつけたいけどキャプテンは……」
posted2016/02/27 10:50
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Itaru Chiba
今回のリオ五輪予選は、日本の女子サッカー界を牽引し続けた澤穂希の引退後、初めて迎えるビッグイベントだ。主将の宮間あやや大儀見優季といった、中堅からベテランの選手が当面のなでしこを支えていくことにはなるが、次世代を託すとなればやはり岩渕真奈だ。
'93年生まれは決して女子サッカー選手として若手には入らないものの、今回の大阪合宿メンバーの中では全25人中したから6番目の若さ。その若さも含めて、期待の対象となる。
澤とは昨年のW杯中に多くの話をしたという。
「去年のW杯、澤さんもベンチだったりとか、一緒にいる機会が多くて結構話したりしていました。なんとなく自分は、引退に勘付いてたというか。実際澤さんと話してて、『澤さんまだできるっしょー』なんてことも言ってました。残念だし寂しい気持ちもありますけど、いつかはそういう時が来るのもわかっていたし。それに去年の夏に澤さんと他の雑誌のインタビューで対談させてもらって、その時に色々言われて『やらなきゃな』って気持ちがまた強くなりました」
そのインタビューで澤から託されたのは、背番号10をつけることと、将来的にキャプテンマークを巻くことだった。
「嬉しいですよね。昔から澤さんには、他の取材で間接的に『ぶっちーはこういう感じで』とか言われてて、嬉しいなとは思います。でもキャプテンは無理。10番はつけたいけど、キャプテンはたぶんないと思います」
熊谷紗希「マナのキャプテンはない」
岩渕は、将来の主将に熊谷紗希を推す。
「うちはサキだと思います。だし、サキにも次はサキだからって笑いながら言ってて。たぶん、自分ができるっていう人いないと思いますよ」
確かに、熊谷も以前「マナのキャプテンはない」と話していたことがある。自由を好むアタッカーは、主将には向かないと自他共に認識している。