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映画『007 スペクター』では彼に注目!
敵役のバウティスタは名プロレスラー。

posted2015/11/29 10:40

 
映画『007 スペクター』では彼に注目!敵役のバウティスタは名プロレスラー。<Number Web> photograph by SPECTRE (c) 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

ボンドと争う“Mr.ヒンクス”ことバウティスタ。WWE王座、タッグ王座などプロレス界の頂点にも立っており、ヒールからベビーフェイスまで幅広く活躍した。

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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SPECTRE (c) 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

 12月4日公開の007シリーズ最新作『007 スペクター』は、プロレスファンにとっても注目の映画だ。

 悪の組織“スペクター”の一員としてジェームズ・ボンド抹殺を狙うMr.ヒンクスを演じているのは、WWEの第一線で活躍してきたデイヴ・バウティスタ(リングネームはバティスタ)。劇中でダニエル・クレイグ演じるボンドと数々の“激闘”を演じている。長寿シリーズの悪役に抜擢されたことは、俳優としての大きなステップアップにほかならない。

 007シリーズとプロレスラーといえば、『ゴールドフィンガー』(1964年)のハロルド坂田が有名だ。またザ・ロックのリングネームで知られるドウェイン・ジョンソンは、『フォーブス』誌で2013年の“最も稼いだ俳優”1位に選ばれた。近年ではロンダ・ラウジーなどMMAファイターの映画出演も目立つ。B級アクションまで含めれば、映画の世界に足を踏み入れたレスラー、格闘家は数え切れないほどいるといっていい。40代以上なら、『スパルタンX』でのジャッキー・チェンとベニー・ユキーデの死闘を記憶にとどめている人も多いはずだ。

必要なのは「ホンモノ」としての佇まい。

 プロレス団体であると同時に“エンターテインメント企業”でもあるWWEは映画会社を設立し、選手が次々と映画界に飛びだしている。

 格闘技でも表現力は大事な要素だ。記者会見やインタビューで対戦相手をこきおろす“トラッシュトーク”が話題になることも多い。映画界を目指すファイターたちは、リングやケージでも“見られること”に自覚的なのではないか。

 シュートボクシングの創始者、シーザー武志を自作に何度も起用している三池崇史監督は“ホンモノ”であることが大きな魅力だと語っている。

「格闘家というか、闘うことを仕事にしている男だけが持っているものがあるんですよ。役者とは違う魅力というか、ヤバさというか。そういう人に出てもらうことで、周りの刺激にもなるんですよ。“やべっ、ホンモノだ!”っていうね。役柄の設定は違っても、男としてホンモノだなっていうのは変わらない」

【次ページ】 人間としての芯の部分で勝負できる俳優として。

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