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目標は「NBAでプレーすること」。
八村塁、17歳の明るい宣言。 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2015/09/28 12:30

目標は「NBAでプレーすること」。八村塁、17歳の明るい宣言。<Number Web> photograph by AFLO

今夏、高校生にして日本代表候補に選ばれた八村は、2015年の高校総体決勝で34得点の活躍を見せ、明成高校を初優勝に導いた。

U17世界大会では大会得点王に。

 それからは、やればやるだけ上達し、上達することで色々な経験ができ、さらに自信をつけるという好循環でバスケットボールの魅力に引き込まれていった。中学に入った時に170cmぐらいだった身長も、毎年10cm位ずつ伸び、最近測ったときには2mを超え、201cmだったという。手も長く、運動能力も高く、コーディネーション能力も高い。去年8月、16歳で出場したU17世界選手権では、優勝したアメリカ相手に一人で25点をあげたほか、大会得点王(平均22.6点)にもなり、世界でも戦える才能の片鱗を見せた。

 そんな八村は、来年、高校卒業後には日本を飛び出ようとしている。アメリカの大学に進学し、NCAAでプレーすることを希望しているのだ。実際、U17世界選手権での活躍を見たいくつかのNCAAディビジョンIの大学チームから勧誘されてもいるという。

NBAに行くという夢がモチベーションを生んだ。

 アメリカに対する憧れは昔からあった。

「小さい頃から、ずっとアメリカに行きたいという思いがあって。たぶん、(アメリカの)ノリとかが好きなんだと思います。明るくて自由っていう感じ。そういうイメージがあるので、それが好きなんだと思います」

 中学でバスケットボールを始めると、すぐにNBAを意識し始めた。

「中学に入った頃からNBAに行くという夢があった。コーチが『お前はNBAに行くんだ』ってずっと言って、高い目標を持たしてくれたので、自分もモチベーションを高く持つことができました」

 インターネットや知り合いからもらったDVDの動画で、アメリカの選手たちのプレーをよく見るという。NBAはもちろん、大学生や高校生のプレーも、動画で見て刺激を受けると、すぐにコートに出て真似をして取り入れてきた。

 好きな選手はミルウォーキー・バックスのジャバリ・パーカーとヤニス・アデトクンボ、ニューヨーク・ニックスのカメロ・アンソニー、そしてデンバー・ナゲッツのエマニュエル・ムディエイ。彼らに自分のプレースタイルや境遇を重ねて見ているようだ。

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