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<ラグビーW杯に懸ける男たち>
山田章仁 「僕を、見に来てほしい」

posted2015/09/11 10:00

 
<ラグビーW杯に懸ける男たち>山田章仁 「僕を、見に来てほしい」<Number Web> photograph by Tadayuki Minamoto

最高峰の国際リーグであるスーパーラグビーの豪州チーム・フォースに身を置き実力に磨きをかけている山田。念願のワールドカップ出場で期待がかかる。

text by

渕貴之

渕貴之Takayuki Fuchi

PROFILE

photograph by

Tadayuki Minamoto

  独特のリズムを刻むステップに、凄味を備えた決定力。
  慶大時代から未来を嘱望されてきた生粋のウイングが
  大舞台に足をかけた。日本の翼は、英国の空を飛ぶか。

「えっ、11ですか? 僕は12だと思ってました。ひとつ盛っちゃいましたね」

 7月上旬、パシフィック・ネーションズカップ前のインタビューで、山田章仁は自身のキャップ数を勘違いしていた。

 今年30歳になったジャパンのトライゲッターだが、キャップ数が示すとおり日本代表での活躍は意外にも少ない。

 慶應大学在学中から飛んだり跳ねたりトリッキーなプレースタイルのウイングとして注目され、U23日本代表にも選出されたが、その後の歩みは意外にも遅かった。初キャップは2013年で、ワールドカップ出場の経験もまだない。

 人とは違う選択をしてきた。大学2年でオーストラリアに留学。卒業後は一般的な選択肢のトップリーグでなく、いきなり海外でのプレーを目指した。それが叶わずトップウェストのホンダとプロ契約し、'10年にはトップリーグの三洋電機(現パナソニック)に移籍。'12年にはアメリカンフットボールにも挑戦した。さらには今年、パナソニックと並行してスーパーラグビー、ウエスタン・フォースの一員となった。

「グローバルに打って出る」ための選択。

「意図的に人と違うルートを選んだつもりはないです。早く日本代表になって世界を相手に活躍したかったけど、それと同じくらい海外でラグビーをやりたいという思いがあった。

 もともと僕がやりたかったのは、グローバルな人間になりたい、ということなんです。高校も大学も留学もそのための選択。ラグビーだけじゃなく、語学などいろんなことをやってきた。そして大学卒業のとき、グローバルに打って出るために一番自信があったカードがラグビーだったんです。

 だから僕はホンダのときからずっとプロ契約。同級生が就職してやりたい仕事に就くなかで、僕もみんなと同じように勝負したいという思いがありました。ここまでのキャリアについては、僕としては合理的な選択の結果なんです。まわりからは階段2段飛ばしで上がっていくイメージだと言われるんですが、僕自身は1段1段確かめながらここまで来たと思ってます。

【次ページ】 「ラグビーというより僕を見に来てもらって」

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