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リオ五輪へ、日本シンクロの正念場。
井村コーチ復帰後初の世界水泳へ! 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2015/07/12 10:40

リオ五輪へ、日本シンクロの正念場。井村コーチ復帰後初の世界水泳へ!<Number Web> photograph by AFLO

1984年のロサンゼルス五輪以来、女子のみが夏季五輪の種目となっているシンクロ。メダルを逃したロンドンの雪辱は、リオの地で果たさなければならない。

 7月24日からロシア・カザンで世界水泳選手権が始まる。

 競泳、飛び込み、水球、シンクロナイズドスイミングなどが行なわれるが、中でも注目される競技の1つが、シンクロナイズドスイミングだ。今大会が、リオデジャネイロ五輪へとつながる重要な大会となるからだ。

 まず、今回の世界選手権には、リオデジャネイロ五輪へのアジア枠の出場権がかかっている。

 アジアの出場枠はたった1つで、世界選手権でアジア最上位だった国に出場権が与えられる。もしこれを逃せば、来年の世界最終予選で出場権を争うことになる。

 さらに、リオで好結果を残すためには世界選手権での成績が重要になる。採点競技であるシンクロナイズドスイミングは、どうしてもジャッジが抱いている印象が順位や結果に関わってくる。過去の結果を見ても、オリンピックで急に好演技をしても得点に直結しない傾向があるのは否定しがたい事実だ。

井村雅代氏の退任以後、日本ははっきり退潮傾向に。

 まして現在の日本の状況からすれば、世界選手権での好成績は必須だといわざるを得ない。

 かつてシンクロは日本のお家芸とも言われたように、オリンピックや世界選手権で常にメダルを獲得してきた。2004年のアテネ五輪ではデュエット、チームともに銀メダルで、世界の頂点まで後一歩のところに迫った。

 だがその後、日本の地位は徐々に低落している。2008年の北京五輪ではデュエットこそ3位でメダルを死守したものの、チームでは5位でメダルを逃した。その後もかつての栄光を取り戻せず、2012年のロンドン五輪ではデュエット、チームともに5位。オリンピックで初めてメダルなしに終わった。

 アテネまでの成功と、それ以降の退潮傾向の原因ははっきりしている。井村雅代氏が、アテネ五輪をもってヘッドコーチを退任したことにある。井村氏本人の望んだことではなかったが、指導者の世代交代などが理由だった。

 しかし、それは成功しなかった。井村氏の退任後、ヘッドコーチはしばしば変更となり、強化体制を整えることが難しい状況が続き、日本は地位を失っていった。

【次ページ】 中国を強国に育て上げ、昨年日本に復帰。

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