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生還する力。
~イチローの偉大な“得点力”~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byGetty Images

posted2014/11/06 10:00

生還する力。~イチローの偉大な“得点力”~<Number Web> photograph by Getty Images

ヤンキースとの2年契約が今季で終了し、FAとなったイチロー。来季はどのユニフォームを着て、新たな記録を目指すのだろうか。

 イチローにとって今年は日米通算で23年目のシーズンだった。日本で9年。米国で14年。10月22日で41歳になったが、今年の最終戦のあと、来年も米大リーグでプレーする意欲をはっきりと語っており、彼の通算記録がさらに積み上がっていくことは間違いない。今年と同じ程度の成績を挙げるならば、来年はまた記録イヤーになる。その記録について詳しく見ておこう。

 イチローの2014年の成績は次の通りだ。

 143試合、打率.284(359打数102安打)、1本塁打、22打点。出塁率.324、長打率.340。盗塁15(失敗3)。

 現役24年目となる来年、イチローが節目を迎えるのはすべて日米通算記録である。

 まず最もよく知られている安打記録は、今年で通算4122本となった。あと69本で歴代2位のタイ・カッブ(4191本)と肩を並べる。さらには、歴代1位のピート・ローズ(4256本)にも134本に迫っている。今年の安打数は102本だったから、仮に来年、今年の385打席よりもう少し多く打席に立てるチームでプレーするなら、来年のうちに歴代1位に到達する可能性もあるだろう。その意味でも、彼が来年、どのような環境でプレーすることになるのか注目される。

名スラッガー達と肩を並べる通算2000得点まであと39。

 次に注目したいのは得点記録である。イチローは現在1961得点で、米大リーグの歴代ランキングに当てはめてみると第8位に相当する。通算2000得点を超えているのは別表に示した通り7人だけだ。イチローはあと39得点で2000得点に到達する。今年は42得点だったから、来年中に2000得点を達成する可能性はかなり高い。

 得点記録というのは、ホームを踏んだ回数だから、自分の力で出塁しても後続の打者が適時打を打たないとホームには還れないわけで、結局のところ他力に依存した記録というふうに考えがちである。もちろん後続打者に依存はしているが、得点が生まれる状況を詳しく見ていくと、自力の側面もかなりあることが理解できる。

【次ページ】 イチロー自身の走塁力が高いからこその得点数。

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