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ロンドン後の出産を経て――。荒木絵里香、現役復帰宣言。
~バレー元日本代表が語る2年間~ 

text by

田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

PROFILE

photograph byYohei Shinomiya

posted2014/06/03 10:00

愛娘を抱く荒木(左)。今秋開幕のVリーグに向けて所属チームを探す。

愛娘を抱く荒木(左)。今秋開幕のVリーグに向けて所属チームを探す。

 ロンドン五輪では主将として、28年ぶりの銅メダルを獲得。30歳になる今年、結婚、出産を経て、荒木絵里香は再び競技復帰を目指している。

今秋開幕するVリーグで復帰することが目標です。

 1歳までは十分に乗れる大きさだと言われたのに、まだ2カ月半の娘をベビーカーに乗せると、何だか窮屈そう。大きな手足も似ちゃったな。

 結婚して、出産しました。

 そう言うと「引退したんだね」と返されますが、私はまだ選手です。

 夜泣きする娘を重り代わりにスクワット。育児もトレーニングもまだまだだけど、今秋開幕するVリーグで復帰することが目標です。

 ロンドン五輪を終えて、これから、私はどうしたいのか。なかなか結論を出すことができませんでした。

 今までと同じように、Vリーグと代表で合宿続きの生活を送るのか。

 子どもを産んで、その後、もう一度選手としてコートに戻るのか。

 決心したのは、去年の2月です。

結婚して、出産してから、もう一度競技復帰を目指そう。

 中学で体育教師をしている母が「子どもを産んで、復帰したいと思うならやればいい。お母さんが仕事を辞めて、エリカと赤ちゃんのベビーシッターになるから」と。結婚を前提にしたパートナーもいて、彼も「結婚、出産してからでも競技を続ければいい」と後押ししてくれる。

 このタイミングを逃したら、きっと後悔する。ならば結婚して、出産してから、もう一度競技復帰を目指そう。やっと腹が据わりました。

 ただ、不安だったのは、こうする、と決めたのはいいけれど、自分がちゃんと妊娠できるのかどうか。

 10代の頃から生理痛がひどくて、腹痛だけでなく、吐き気や頭痛で、試合を欠場したこともあるほど。

 簡単に妊娠はできないだろう。半ば諦めていたし、最低でも妊娠して、復帰するのに2年はかかるだろうと思っていたので、昨年の6月に妊娠が判明した時は、本当に嬉しかった。

【次ページ】 出産は、銅メダルをもらった時とまた違う感動が。

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