早稲田大の斎藤佑樹をはじめ、多くの逸材が2010年のドラフトで1位指名され、球界関係者やファンは早くも来シーズンの彼らの活躍に期待を寄せている。
ただ、彼らの結果に対して侃々諤々しての評価を下せるのは、せいぜい来夏以降になる。
それよりも、2009年のドラフト1位選手はどうだったのか? 誰が前評判通りで誰が期待はずれだったのか。
「ドラフト1位の○と×」。シーズンオフの今、それを改めて回顧する。
熾烈なポジション争いを勝ち抜いた巨人・長野の非凡さ。
ドラ1の「○」の筆頭は、セ・リーグの新人王に輝いた巨人の長野久義だろう。春季キャンプから新人王候補の一番手と騒がれていた彼に対し解説者の立浪和義氏は、「初球から積極的にバットを振れるのが非常にいい」と言っていた。当初は、内角など厳しいコースを徹底的に攻められた際の対処法がカギだと関係者の多くは述べていたが、長野はシーズン中にアジャストし打率2割8分8厘、19本塁打をマークした。
立浪氏には、打撃以外にも高く評価する点があった。
「盗塁にしても躊躇なくスタートが切れる。勘の鋭さはもちろんですが、思い切りの良さも彼のいいところです」
今シーズン、長野は盗塁を12記録している。ルーキーながら熾烈な外野のレギュラー争いを勝ち抜けたのは、走塁面でもしっかりとチームの力になったからだった。
序盤のキーマンとなったロッテ・荻野もケガさえなければ……。
足といえば、千葉ロッテの荻野貴司は、シーズン序盤、長野以上に注目を集めた。
オープン戦初出場となった代走で積極的に盗塁し首脳陣の評価を得、レギュラーの座を掴んだ。「『走ってなんぼ』と思われていただろうから迷わず走りました」と開幕直後に荻野は回想したが、これも大学、社会人と高いレベルでもまれてきたからこそできる判断。数少ないチャンスをものにする術を彼は知っていた。
課題とされていた打撃でも、金森栄治コーチと下半身主導のフォームを作り上げ安打を量産。これには荻野本人も、「社会人時代は上半身の力に頼っていましたが、プロでは下半身を意識することでボールを長くみられるようになりましたし、選球眼もよくなりました。コーチの言うことを受け入れた結果だと思っています」と納得の表情を見せていた。
打率3割、20盗塁以上と抜群の成績を残していた5月下旬に右ひざを故障。以後、一軍復帰は果たせなかったが、ロッテの開幕ダッシュを支えた選手であることは間違いない。
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