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アジアU-19の失敗と
日本サッカーの人材難。
~長身DF不足がはらむ深刻な問題~ 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byShinji Akagi

posted2010/10/31 08:00

アジアU-19の失敗と日本サッカーの人材難。~長身DF不足がはらむ深刻な問題~<Number Web> photograph by Shinji Akagi

高さと巧さを兼ね備えた選手の育成が求められている

 アジアU-19選手権準々決勝。

 勝てば、来年のU-20ワールドカップへの出場権が得られる大事な試合で、日本はまたしても韓国に敗れた。これで2大会連続、韓国に世界への道を閉ざされたことになる。

 この試合、日本は、韓国の徹底したロングボールに苦しめられた。なかでも厄介だったのが、GKのロングキックである。

 一般的に、GKのロングキックというと、とりあえず大きく蹴り返すだけのアバウトなボールがほとんどである。パスサッカーを志向するチームのなかには、せっかくのマイボールをイーブンボールにしてしまうだけだからと、GKが大きく蹴ることをしないチームもあるほどだ。

 ところが、そんなアバウトな攻撃に対し、日本のディフェンスはあまりにも脆かった。

 ロングボール対策の基本は、まずはボールの出どころを抑えることだが、最後尾に位置するGKにまでプレッシャーをかけて、自由に蹴らせないことは難しい。また、GKのパントキックについては、ルール上、プレッシャーをかけられない。

 となれば、あとは蹴られたボールをはね返すしかないのだが、180cm超のDFがひとりもいない日本は、ヘディングの競り合いで負け続けた。

日本で長身DFが育たない背景には長身FWの少なさがある。

 もちろん、日本の劣勢は、DFの高さだけが原因ではない。セカンドボールを拾えない。拾ってもつなげない。チーム全体として判断や技術が稚拙なあまり、試合展開を苦しくしたのも確かである。

 しかし、何の工夫もないロングボールをGKに入れられ、これだけ空中戦で競り負けていては話にならない。小学生の試合ならともかく、年代別とはいえ、ワールドカップ出場を争うレベルの試合としては、あまりに情けない攻められ方だった。

 それにしても、日本のセンターバック不足は深刻である。これは、今大会に臨んだ選手に限ったことではなく、この世代全体、いや、日本全体に共通する問題だ。

 日本で長身DFが育たない背景には、恐らく表裏一体の問題として、長身FWの少なさがある。

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【次ページ】 サイズがあるのに、ヘディングが下手な選手は少なくない。

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