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14戦無敗のフランケル、
27年ぶりの新史上最強馬に。
~英国の優駿に与えられた高評価~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byAFLO

posted2013/03/22 06:00

2着に1馬身以内に迫られたのは、生涯で2度のみ。史上最強の名に相応しい強さだった。

2着に1馬身以内に迫られたのは、生涯で2度のみ。史上最強の名に相応しい強さだった。

 '77年から続いているワールドサラブレッドランキング(前身はインターナショナルクラシフィケーション)において、140ポンドという史上最高のレーティングに評価されたのが昨シーズンで現役を退いたフランケル(牡5歳、父ガリレオ)だ。

 これまでの最高値は、'86年の凱旋門賞を伝説的な追い込みで勝ったダンシングブレーヴで、当時のハンディキャッパーが141ポンドという高い評価をしたものが残っていた。しかしこの1月に発表されたランキングは過去のレーティングを年度ごとに見直し、フランケル140、ダンシングブレーヴ138という修正値が決定版として出されたのだ。

 たしかにフランケルの残したパフォーマンスはすごい。2歳から4歳までの3シーズンを走って、14戦全勝。すべて1番人気に支持されて、GIレースでは9連勝を含む10勝を積み上げて見せたのだ。2歳時には欧州最優秀2歳牡馬となり、3、4歳時には欧州年度代表馬にも当然のように輝いた。自他ともにマイラーと認めていた様子だったが、引退前の2戦は2000m以上のレースにも挑戦して、走ってみれば結果は圧勝。非の打ち所がない、という形容はこの馬のためにあると、万人が納得した。

 長年に渡って競馬を見てきたハンディキャッパーに「歴史上の最強馬」という評価の再構築をさせずにはおかないほどの、濃密な内容の14戦だったのだ。

種牡馬1年生の今季、厳選された交配相手にはウオッカの名前も!

 今シーズンからは種牡馬1年生。種付料は12万5000ポンド(約1750万円)という高額で、欧州でも父ガリレオ(非公開だが、20万ポンドとも30万ポンドとも言われる)に次ぐ存在にいきなり躍り出ることになった。それでも繁養先のバンステッド・マナー・スタッド(英国)には世界中から有名な繁殖牝馬との交配依頼が殺到し、種付け頭数はその中から130頭に厳選されたという。

 先ごろ、所有者であるジャドモントファームが、ホームページ上で57頭を発表したが、なんとそのすべてがGIホースを産んでいるか、自身がGIレースを勝っているという超ハイレベルな顔ぶれ。その中にはウオッカ、デインドリームの名前もあり、来春に生まれるフランケルJr.から、日本での活躍が見込まれる馬が登場するのが今から期待される。

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