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渡米4年目、ついに信頼を
勝ち得た田澤純一の急成長。
~Rソックスのセットアッパーに~ 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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photograph byYukihito Taguchi

posted2012/10/03 06:00

渡米4年目、ついに信頼を勝ち得た田澤純一の急成長。~Rソックスのセットアッパーに~<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 投げるたびに、回復と成長を自覚できるシーズンとなった。渡米4年目を迎えたレッドソックスの田澤純一が、完全にメジャーに定着した。9月11日からのヤンキース3連戦では、いずれも接戦の場面で2試合に登板し、計2回3分の1を1安打無失点5奪三振。'09年8月のメジャーデビュー戦でサヨナラ本塁打を浴びたA・ロドリゲスを2三振に仕留めるなど、圧巻の投球を披露し、地元ボストンのファンから大喝采を浴びた。

「大事な場面を任されるのはうれしいですし、それに応えられるようにしっかりと投げたいと思っています」

 '10年4月に右肘靱帯を修復するため「トミー・ジョン手術」を受け、翌'11年はほぼ1年間、マイナーでのリハビリに終始した。それだけに、今季は並々ならぬ意気込みを胸にキャンプを迎えたが、オープン戦で思うような結果が伴わず、開幕はマイナーでスタート。4月中旬にメジャーに昇格し、初セーブを挙げたものの、一方で、細かい制球力、投球内容に課題を残し、再びマイナーで調整する期間を与えられていた。

ボビーが評価する潜在能力で、侍ジャパンの“秘密兵器”となるか。

 7月にメジャー復帰した田澤は、心身ともに力強さを増していた。速球は最速97マイル(約156km)を計時し、145km前後の高速フォークを主体に安定した投球を続けた。1試合換算で平均10個近い奪三振率に加え、1.5個にも満たない与四球率は、メジャー全体でもトップクラス。ロッテ監督時代、新日本石油ENEOSにいた田澤をドラフト1位で指名することを考えていたバレンタイン監督も、その潜在能力を高く評価する。

「キャンプ当時は、まだ右肘を少しかばって投げていたけど、今は申し分ない。今後、さらにすごい投手になっていくだろう」

 既にセットアッパーとしての地位を確立しており、来季はチーム事情次第でクローザーを務める可能性すらある。本人も自信を深めている。

「最近は、手術前にも投げられなかった球が投げられています。技術的にも精神的にも、ようやく落ち着いてきたかなという感じはありますね」

 まだ26歳の伸び盛り。来季はレッドソックスの主力としてだけでなく、WBCで侍ジャパンのキーマンとして脚光を浴びても不思議ではない。

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