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春季関東野球大会にスカウトが殺到。
清原、松井クラスの逸材を検証する。 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2011/05/20 10:30

春季関東野球大会にスカウトが殺到。清原、松井クラスの逸材を検証する。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

春季関東野球大会において東海大甲府・高橋周平は、2試合で8打数5安打の打率6割2分5厘で二塁打4本、3打点と実力を存分に発揮。「大きな大会でも自分のバッティングができた」と夏に向けての手ごたえを感じていた。

 5月14日に戦いの火ぶたが切られた高校野球の春季関東大会は、習志野高校(千葉)の優勝で幕を閉じた。

 どこに行ってもいるのは金の卵を探すスカウトの顔、顔、顔。彼らが連日球場に足を運んだのは、それだけ好素質の選手が多かったからだ。

 昨年春の関東大会にも山下斐紹(捕手・習志野→ソフトバンク1位)、後藤駿太(外野手・前橋商→オリックス1位)、三ツ俣大樹(遊撃手&投手・修徳→オリックス2位)、南貴樹(投手・浦和学院→ソフトバンク3位)と、ドラフト3位以上で指名された選手が4人いたが、今年は彼らより前評判の高い選手がいた。

 スポーツ紙・誌が必ずと言ってもいいくらい「ドラフト1位候補」の冠をつけて紹介する高橋周平(東海大甲府)がその人である。

 右投げ左打ちの遊撃手で、180センチ、83キロというみごとな体格を誇る。

 ちなみに、10年くらい前までは180センチなら75、6キロの体重が好選手の目安のようになっていて、83キロもあると練習していないんじゃないか、と言われることが多かった。しかし、ウエートトレーニングの普及がそういう声を封じた。身長から95引いたくらいの体重が丁度いいと私なんかでも思う(180-95=85)。

東海大甲府の高橋は、通算本塁打で松井や清原を越えられるか?

 高橋の高校通算本塁打数は関東大会終了時点で59本。

 このレベルに到達している選手を探すと、松井秀喜(星稜→現アスレチックス)60本、清原和博(PL学園→元西武など)64本、大田泰示(東海大相模→巨人)65本、筒香嘉智(横浜→横浜)69本、等々の名前が出てくる。もちろん第一級の記録なので対戦校の投手は徹底的に警戒し、勝負を避けるケースも多くなる。

 ここで昨年のバッティングがどんなだったか振り返ってみることにする。雑誌「アマチュア野球 28号」(日刊スポーツ出版社)中の「アマチュア野球スカウティングリポート」にはこんなことを書いた。

「淡泊なステップや投手寄りのミートポイント、そして早いボールの見切りなど、その気になってみれば不満は後から出てくるが、高校生の評価はまず長所を優先して見ること。まだ2年生で時間があるので、ゆっくりこれらの問題と格闘してほしい」

【次ページ】 高橋の課題は技術面よりも精神面の成長にあり。

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